メンタルヘルス最新情報

2011年12月22日
毎日新聞

<文科省調査>精神疾患休職の教諭 18年ぶり減

 うつ病などの精神疾患で10年度に病気休職した公立学校の教員は前年度を51人下回る5407人で、18年ぶりに減少したことが22日、文部科学省の調査で分かった。文科省の担当者は「相談窓口の整備や復職支援が成果を上げているが、依然として高い水準だ」と分析。精神疾患者のほぼ半数が所属校に勤務してから2年未満で休職していたことも新たに判明し、文科省はメンタルヘルス対策を一段と充実させる方針だ。
 調査は、全国の公立小中高校や特別支援学校の教員約92万人を対象に実施。年代別の精神疾患者は、50代以上の2154人(40%)が最多で、40代の1827人(34%)、30代の1064人(20%)、20代の362人(7%)と続いた。
 今回初めて、休職した時の所属校の勤務年数を調べたところ、2年未満が2472人(46%)と半数近くを占めた。公立校の教員は5~6年で異動するのが通例。異動で話し相手がいなくなるなど勤務環境の変化が精神状態の不調につながった可能性がある。

2011年11月9日
産経新聞

労働安全衛生法改正を断念 禁煙こだわり、厚労相誤算

 厚生労働省は8日、事業者に全従業員を対象とした医師によるストレス検査の実施を義務づける労働安全衛生法改正案について、今国会への提出を見送る方針を固めた。改正案のもう一つの柱である受動喫煙防止策に与野党の愛煙家らが反発し審議入りのめどが立たなくなったため。嫌煙家で知られる小宮山洋子厚労相だが、今回ばかりは煙たがるたばこに足をすくわれた格好だ。
 改正案は、労働行政に精通する小宮山氏が今国会への提出を強く求めていた。過剰なノルマや上司の叱責などが原因で鬱病となり、労災申請をする労働者は増加しており、これを防止しようと10月の政務三役会議で提出が決まった。
 だが、改正案には、すべての事業所と工場に「全面禁煙」か、喫煙室以外での喫煙を禁止する「空間分煙」を義務づける受動喫煙防止策が小宮山氏の強い意向で盛り込まれた。厚労省は参院での先行審議を予定していたが、与野党から「受動喫煙部分を切り離さないと審議に応じない」との声が続出。12月9日の会期末まで1カ月しかないため、来年の通常国会までに仕切り直すことになった。

2011年11月9日
産経新聞

労災に新基準 時間外労働、月160時間超

 長時間労働など仕事が原因で精神疾患になった場合の労災認定について、厚生労働省の専門検討会は8日、認定につながる心理的負荷(ストレス)の具体的事例を示した評価表などを記載した報告書を公表した。報告書を基に認定基準を見直し、年内にも全国の労働局に通知、新たな基準による労災審査を始める。
 精神疾患が原因の労災請求件数は、平成10年度に42件だったが、22年度には1181件にのぼり、近年大幅に増加。審査に平均約8・6カ月かかっており、審査期間を早める必要が出てきたことが基準見直しの背景にある。厚労省は見直しで審査を約6カ月に短縮できるとしている。
 報告書では、精神疾患につながる具体的なストレス強度を「強」「中」「弱」の3段階に分類。それぞれ具体的事例を示し、「強」と判断された事例は、その事実だけで基本的に労災が認められることになった。「中」の事例についても、複数の事例が重なった場合などは総合的に判断し、労災認定される。
 長時間労働は、これまで具体的な時間が示されていなかったが、今回は時間外労働時間で明示。1カ月で160時間以上▽3週間で120時間以上▽連続2カ月間で1カ月当たり120時間以上▽連続3カ月間で1カ月当たり100時間以上-などを「強」とした。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20111109-00000087-san-soci

2011年11月9日
産経新聞

新人教員の病気退職増 10年前の20倍…精神疾患9割

 全国の公立学校に勤務する1年目の新人教員のうち、病気を理由に依願退職した人数が平成22年度は101人にのぼり、10年前の20倍に増加したことが8日、文部科学省が公表した調査結果で分かった。このうち9割は精神疾患を理由としていた。夢をかなえて希望の職に就いても上司や保護者との関係、子供の指導に悩んで心を痛めて教壇を去っていく教員の姿が浮き彫りとなった。
 地方公務員は民間企業の試用期間にあたる条件付き採用期間を6カ月間設けているが、教員の場合は1年間と長く、文科省はこの間の教員を対象に調査した。調査結果によると、22年度に全国の公立学校に採用された教員は2万5743人。全採用数の1・1%に当たる288人が、1年以内に依願退職していた。12年度の依願退職者数は33人で、10年で8・7倍に増加したことになる。
 このうち病気を理由に退職した人数は12年度の5人から年々増加し、19年度の103人をピークに高止まりしている状態。病気のうち精神疾患については21年度から調査を開始。21年度は86人中83人、22年度は101人中91人で、病気退職者の大半は精神を患ったものだった。
 団塊世代の大量退職に伴う採用増で10年前に比べ、全採用数が2倍以上となっていることを考慮しても多く、文科省の担当者は「仕事の量や保護者対応などイメージとのギャップがあるのだろう。職場での人間関係の希薄さも背景にある」と分析している。

2011年10月31日
時事通信

過労自殺で労災認定=キリングループの男性社員―東京

 キリングループの東京キリンビバレッジサービスの男性社員=当時(23)=が、過重労働が原因で精神疾患を発症して自殺したとして、労災を認定されたことが31日、分かった。品川労働基準監督署が5日付で労災保険の給付を決定した。
 男性側の代理人弁護士によると、男性は2005年に同社に入社。車で東京都内の自動販売機を回り、飲料水を補充する仕事をしていたが、10年4月、品川区内の営業所から飛び降り自殺した。
 同年3月に異動した同営業所では、担当エリアが以前より広く、商品の入れ替え時期だったこともあり、自殺直前の2週間は毎日15時間前後勤務、十分な睡眠時間が取れなかったという。
 男性側は、それ以前も、時間外労働が恒常的に月60~90時間に上っていたのに、残業代は月千数百円しか支払われていなかったとしている。
 東京キリンビバレッジサービスは「コメントできない」としている。

2011年10月24日
時事通信

職場のメンタルヘルス対策義務化=臨時国会で法改正へ―厚労省

 小宮山洋子厚生労働相は24日、事業者に対し医師などによる従業員のメンタルヘルス(心の健康)チェックを義務付ける労働安全衛生法の改正案要綱を労働政策審議会に諮問した。労政審は同日の安全衛生分科会でこれを了承し、原案通り答申。改正案は今臨時国会に提出され、来年秋にも施行される見込みだ。
 厚労省は「東日本大震災を契機にメンタルヘルスが不調に陥る人の増加が懸念され、予防対策を充実させる必要がある」としている。
 仕事上のストレスが原因でうつ病などになる人が増えていることから、改正案は全従業員の精神状態の把握を事業者に義務化。検査結果は医師や保健師から従業員へ直接通知し、本人の同意を得ずに事業者に提供することを禁じる。
 従業員は希望すれば医師の面接指導を受けられる。事業者は面接指導を申し出た従業員に対し不利益な扱いをしてはならず、医師の意見を聞いた上で、必要であれば勤務時間の短縮や職場の配置転換などの改善策を取ることを求められる。
 改正案にはこのほか、職場の全面禁煙か空間分煙を事業者に義務付ける受動喫煙防止対策も盛り込んだ。

2011年10月21日
時事通信

左遷や執拗いじめは労災=審査は早く、幅広く―精神疾患の認定基準見直しへ・厚労省

 仕事が原因で精神疾患を発症した人の労災認定基準について見直しを進めていた厚生労働省の有識者検討会は21日、左遷や執拗(しつよう)ないじめを受けていた場合、原則的に労災とみなすことを求める報告書をまとめた。審査を迅速化し、積極的に労災を認定することも求めた。厚労省は今後認定基準を変更し、実際の審査に当たる各地の労働基準監督署に向け通達を出す。

2011年10月22日
日経新聞

時間外120時間で労災、精神障害認定で新基準 直前3週間

 長時間労働によるうつ病などを労災と認定する基準について、厚生労働省の専門検討会は21日、「発症直前の3週間で約120時間以上の時間外労働」があった場合は「心身の極度の疲弊、消耗をきたし、うつ病などの原因となる」と認める報告書をまとめた。職場のセクハラで発症した精神障害も労災認定しやすくする。同省は年度内にも新基準を実施する方針。
 報告書では基準を明確にすることで審査が早くなり、精神障害の労災認定の審査期間を現在の平均約8.6カ月から約6カ月に短縮できるとしている。
 報告書が示した新評価表は、業務による心理的負荷を総合評価する際に「強」と判断する要因の一つである「極度の長時間労働」の具体例を挙げた。うつ病などの発症直前1カ月に約160時間を超えるか、3週間に約120時間以上の時間外労働をした場合と明記。同省は「その事実だけで基本的に労災と認定されうる」としている。
 1カ月に80時間以上の時間外労働をした場合の心理的負荷は「中」。この場合はその他の項目を含め総合的に評価する。
 セクハラの心理的負荷は「対人関係のトラブル」に含んでいたが、新評価表では独立の項目とし、「弱」から「強」までの段階ごとに負荷の内容を例示した。「胸や腰などへの身体接触を継続して行われた場合」などは「強」と評価し、精神障害を発症した場合、労災と認定しやすくなる。

2011年9月6日
時事通信

8月の自殺者、2573人=昨年下回るペース続く―警察庁

 全国の8月の自殺者数(速報値)は、昨年同月比0.5%増の2573人だったことが6日、警察庁のまとめで分かった。1月からの累計は、昨年同期比1.1%減の2万1280人となった。
 23都道府県で昨年同月を下回り、大阪(15人減の165人)、佐賀(15人減の18人)、千葉(13人減の98人)などで減少が目立った。
 東日本大震災で大きな被害を受けた岩手(7人増の50人)、福島(2人増の45人)両県は増加したが、宮城県(9人減の51人)は減少した。

2011年8月18日
朝日新聞

全教員ストレスの検査 心の病早く発見 休職増の都教委

 教職員が精神疾患で休職するのを防ごうと、東京都教育委員会は今年度から、公立学校の全教職員6万人を対象にストレスの度合いを調べる検査を始めた。忙しさや保護者への対応などで心を病み、休職する先生は全国的に増えているが、特に東京は増加率が高い。都教委によると、全教職員対象のストレス検査は全国で初めてだという。
 精神科医らの意見を参考に、都教委が独自に問診票を作成した。「よく眠れるか」「1日3食とっているか」といった生活習慣のほか、日常の仕事についても「苦痛を感じるか」などの設問を設けた。回答時間は1分程度。短時間で答えることで「本音」を引き出すねらいがある。
 検査は年1回、定期健康診断に合わせて実施する。ストレスの強さを分析し、精神疾患になる危険性がある場合は病院での受診や臨床心理士への相談を勧める。

2011年7月28日
毎日新聞

<退職教員>精神疾患940人 病気理由の半数…文科省

 09年度にうつ病などの精神疾患を理由に退職した国公私立学校の教員が計940人に上っていたことが28日、文部科学省の調査で分かった。病気を理由にした退職者1893人の半数(49.7%)を占めている。精神疾患で退職した教員数が明らかになるのは初めてで、本格的な教員のメンタルヘルス対策が求められそうだ。
 公表されたのは10年度の学校教員統計調査の中間報告で、3年ごとに実施されている。
 精神疾患で休職する公立校の教員は年々増加し、09年度は5458人と病気休職者の6割以上を占めた。事態の深刻化を受け、文科省は今回の調査から病気退職者の中に精神疾患の項目を設けた。
 定年以外の理由で退職した教員の総数は3万4635人で、精神疾患を理由にした退職者は全体の2.7%。国公私立を合わせた校種別の内訳は、幼稚園229人▽小学校354人▽中学校194人▽高校120人▽大学38人▽短大5人。男女別では、男性306人(32.6%)に対し、女性が634人(67.4%)。高校を除く全ての校種で女性が男性を上回っている。

2011年7月7日
産経新聞

精神疾患を追加して「5大疾患」

 厚生労働省は6日、厚労相の諮問機関・社会保障審議会医療部会に対し、都道府県が作成する地域保健医療計画で「4大疾病」とされてきたがん、脳卒中、急性心筋梗塞、糖尿病に精神疾患を追加して「5大疾患」とする方針を示した。同部会はこれを了承した。
 医療計画をめぐっては、平成19年に施行された改正医療法により、4大疾病と5事業(救急医療、災害医療、僻地(へきち)医療、周産期医療、小児医療、その他)ごとに、医療連携体制を構築。必要な医療機能を担う医療機関の名称や数値目標、予防対策などが記載される新しい医療計画が作成されていた。
 しかし、高齢化に伴う認知症など精神疾患の増加を受け、厚労省は4大疾病と同等の重点対策が必要と判断。国の医療政策基本指針に精神疾患を加え、都道府県の医療計画にも反映させる方針を決めた。

2011年7月6日
読売新聞

社会人..環境省の外郭団体職員、残業でうつ病…労災認定

 環境省の外郭団体「日本産業廃棄物処理振興センター」(東京都中央区)の男性職員(35)がうつ病になったのは、職場での月100時間を超える残業などが原因だとして、中央労働基準監督署が労災と認めていたことがわかった。認定は6月9日付。
 省庁の外郭団体で労災が認定されるのは珍しいという。
 同センターなどによると、男性はシステム開発を担当。2005年11月~06年1月に月100時間を超える残業をした結果、06年2月にうつ病と筋肉の線維が痛む症状を発症した。男性はさらに、短期賃貸マンションに寝泊まりしながら、同年5~7月にも月100時間を超える残業を続けて体調を崩し、同年12月から断続的に休職しているという。
 また、同センターは1988年の財団設立時から労使協定を締結せずに職員に残業をさせており、中央労基署が2月に同センターに対して是正勧告を出していたことも分かった。

2011年6月23日
読売新聞

セクハラで精神疾患、労災認定指針の改正を

 厚生労働省の有識者会議は23日、職場で受けたセクハラ行為が原因で精神疾患になった際の労災認定の指針を、セクハラの度合いを判断しやすく改正すべきだとする報告書をまとめた。
 現在の指針では、労災認定のポイントとなる精神的苦痛の評価は3段階制となっており、セクハラについては一律、2段階目に設定されている。だが、セクハラは性的な言葉掛けから体を触るなど多岐にわたることなどから、性犯罪被害者支援団体からは「実態に合っていない」と見直しを求める声が上がっていた。
 報告書では、精神的苦痛の評価について、一度だけ性的な発言をされた場合は1段階目、胸を触られるなどしても会社が迅速に対応しない場合を3段階目とすることなどを提言。また、強姦や強制わいせつの被害を受けて精神疾患になった場合は別枠扱いにし、基本的に労災認定されるべきだとした。

2011年6月14日
日経新聞

精神疾患の労災申請、2年連続で過去最高 対人トラブル増加

 仕事のストレスでうつ病など精神疾患を発症したとして2010年度に労災申請した人は前年度より45人増えて1181人となり、過去最多を更新したことが14日、厚生労働省のまとめで分かった。労災認定も74人増の308人で過去最多。原因として対人関係のトラブルが増加しており、同省は「認定基準を広げた影響もある」とみている。
 精神疾患などを原因とする労災申請は06年度は819人、07年度は952人で08年度は927人と微減したが、09年度に初めて1千人を突破し2年連続で増加した。
 業種別では製造業が207人で最も多く、次いで卸売・小売業の198人、「医療・福祉」の170人の順。労災認定も同じ順位でそれぞれ50人、46人、41人だった。労災認定された自殺・自殺未遂は65人だった。
 認定された308人のうち、発症の原因では「仕事内容・仕事量の大きな変化を生じさせる出来事があった」が41人で最も多かった。次いで09年度から認定基準に盛り込まれた「ひどい嫌がらせ、いじめ、または暴行を受けた」が39人。「上司とのトラブル」(17人)、「セクハラを受けた」(8人)なども含め、対人関係のトラブルが増加していた。同省は「ひどい嫌がらせやいじめなどが労災対象になる認識が広まってきたのではないか」とみている。
 脳梗塞や心筋梗塞などで労災申請した人は35人増えて802人となり、4年ぶりに増えた。認定は8人減って285人。このうち死亡で認定された人は113人で、7人増えた。認定された人の1カ月の平均残業時間は「80~100時間未満」が92人で最も多く、次いで「100~120時間未満」の84人。「120時間以上」も64人に上った。

2011年6月10日
日経新聞

自殺者13年連続で3万人超、6割が無職 政府白書

 政府は10日の閣議で2011年版の自殺対策白書を決定した。10年の自殺者は3万1690人(警察庁調べ)と09年より1155人減少したものの、13年連続で3万人超だった。職業別に見ると「無職」が61.9%にのぼった。
 男性は前年比1189人減の2万2283人、女性は34人増の9407人。自殺者全体の約4割が40~60歳代の男性だ。年代別の自殺者の比率を見ると、70歳以上が減少し、20~40歳代前半で増えている。
 自殺の原因では、動機が判明した2万3572人のうち1万5802人が「健康問題」で最多だった。「経済・生活問題」は7438人で続いたが、10年の8377人から11.2%減少。40~50歳代の男性では「経済・生活問題」が最多だった。
 東日本大震災に関しては被災者に対するストレスを減少させる活動が必要と強調。心のケアは「数年単位で取り組むべき課題」と指摘した。白書では自殺対策を推進するためには「実態の解明を進めることが重要」としている。政府は内閣府経済社会総合研究所のもとに「分析班」を設置。月別、都道府県別などの統計データを集め分析にあたっている。

2011年5月26日
朝日新聞

職場のいじめ相談件数、過去最高 10年度、3万9千件

 各都道府県の労働局が従業員と会社の民事上のトラブル解決に乗り出す「個別労働紛争解決制度」への2010年度の相談件数は、前年度比0.2%減の24万6907件となった。厚生労働省が25日まとめた。景気の持ち直しで解雇に関する相談が減ったが、いじめや嫌がらせの相談件数は過去最高になった。
 同制度では、深刻な相談には労働局が会社などに助言や指導をしたり、あっせん案を出したりする。相談内容で最も多かったのは「解雇」の6万118件で、前年度比では13.0%減。うち整理解雇は37.0%減の8320件だった。

2011年5月25日
毎日新聞

<東日本大震災>派遣隊員のケア強化…防衛省、チーム設置

 防衛省は25日、同省や自衛隊幹部で構成する「東日本大震災派遣隊員ケア推進チーム」(チーム長・広田一政務官)を設置し、被災地で活動した自衛隊員の心や体のケア策の強化について検討を始めた。長期にわたる遺体収容や原発事故への対応などかつてない任務で隊員の精神的、肉体的な負担は大きく、派遣終了後も継続的なケアが必要とされる。チームは長期的視点で対策をまとめ、制度化や予算計上を図る。
 「衛生・メンタルヘルス」「処遇・厚生」「広報」の3点を主に検討し、アスベストや放射線による健康被害や精神的ストレスへの対応、表彰など隊員の功績に報いる方策、士気維持を意識したPR活動を考える。この日開いた1回目の会合で広田政務官は「隊員の心身にブレーキを起こさないよう万全を期していかなければいけない」と呼びかけた。
 東日本大震災で自衛隊の派遣は2カ月近く10万人態勢が維持され、25日現在も約7万7100人が現地で活動している。

2011年5月6日
毎日新聞

<公務災害>「暴言でPTSD」 市職員の訴え認定…兵庫

 市役所窓口で市民から暴言を浴びせられ心的外傷後ストレス障害(PTSD)を発症したと訴えていた兵庫県内の市役所職員の女性について、地方公務員災害補償基金兵庫県支部が公務上災害と認定していたことが分かった。女性を支援していた非営利組織(NPO)ひょうご労働安全衛生センター(神戸市)によると、窓口業務のトラブルが精神疾患の原因と認定されるのは異例。
 センターによると、08年8月、生活保護の相談で阪神間の市役所を訪れた男性が女性の対応に腹を立て、「インターネットに名前を載せる」「死ね」と暴言を吐くなどした。女性はこれらのやりとりを思い出す「フラッシュバック」に悩み、市役所に近付くと鼓動が速くなるなどの状態になり、休職。うつ病やPTSDと診断され、同年9月、民間の労災に当たる公務上災害の認定を申請した。
 同基金は公務上災害と認められる精神疾患の原因として、▽自然災害や犯罪への対応▽突発的事態に対する職務--などを挙げており、同支部は今回のケースを「これらに類する異常な状態」と判断した。女性は復職したが、現在も通院中という。
 センターの西山和宏事務局長は「窓口職員と市民とのトラブルは多く、今後の認定にも影響する画期的な判断だ」と話している。

2011年4月20日
毎日新聞

労災認定:休養期間後死亡に労災、東京地裁が初認定 不支給取り消し命令 /埼玉

◇退職半年後、くも膜下出血死
 レンタルビデオ店に勤務していた男性(当時27歳)の死亡をめぐり、吉川市に住む母親が過酷な勤務による過労死だったとして、国に対して足立労働基準監督署の労災不支給決定を取り消すよう求めた訴訟で、東京地裁(青野洋士裁判長)は18日、国に決定の取り消しを命じた。男性は退職後約半年で死亡しており、原告側弁護士によると、休養期間を経て死亡したケースで過労死と認められるのは初めてという。
 死亡したのは、矢田部暁則さん。98年、レンタルビデオ店を運営するクオーク(東京都豊島区)に入社し、東京や埼玉の店に勤務していた。矢田部さんは同社を退職した半年後の00年9月、くも膜下出血で死亡した。

2011年4月6日
時事通信

3月の自殺者、2割減=強化月間、震災の影響も―警察庁

 警察庁は6日、全国の3月の自殺者数(速報値)は、前年より546人(18.5%)少ない2411人だったと発表した。1月からの累計は前年同期比1143人(14.4%)減の6795人となった。
 同庁は、政府が3月に実施した強化月間が自殺者の大幅減につながったとみている。東日本大震災で、被害が甚大だった岩手(62.2%減)、宮城(55.0%減)両県などで、集計が一部、遅れている可能性もあるという。 

2011年3月31日
読売新聞

精神疾患の社会負担11兆…過剰な投薬も影響?

 精神疾患のために生じる医療費や労働力損失などの社会的コストが、年間11兆円に上ることが、順天堂大学などの調査で分かった。
 過剰な投薬など不適切な治療で病気が長引く患者も多く、コストを押し上げているとみられる。東日本巨大地震の影響でうつ病やストレス性疾患を患う人の増加が懸念されており、患者への早期で適切なケアはもちろん、精神医療のあり方も見直しが求められそうだ。
 調査は、同大医学部の横山和仁教授(衛生学)らが、厚生労働省の補助事業として実施。2008年度の統計資料などから〈1〉医療費の総額〈2〉うつ病で仕事が手に着かないなどの生産性低下による損失額〈3〉介護する家族の労働コスト――などを推計して合計。年間の社会的コストを最大で11兆3756億円と算出した。病気別の医療費で一番多かったのが幻覚や妄想が起きる統合失調症で1兆980億円。約80万人の患者がいるとされ、長期入院の人が多い。うつ病などの気分障害が、3101億円で続いた。

2011年3月3日
毎日新聞

自殺 就活難航で大学生の自殺者が倍増 10年警察庁統計

 警察庁は3日、2010年の自殺統計を公表した。自殺者総数(確定値)は前年より3.5%減少したものの、3万1690人で13年連続の3万人超え。「就職失敗」が原因・動機の一つと判断された人が、前年より2割多い424人に上り、うち大学生は46人で前年の2倍になった。「超氷河期」と言われる厳しい就職環境を反映したとみられる。一方、「負債」は改正貸金業法の完全施行を背景に減少した。
 自殺者が、3万2000人を下回るのは、01年以来9年ぶり。警察官の聞き取りなどによって、原因・動機を、家庭問題▽健康問題▽経済・生活問題▽勤務問題▽男女問題▽学校問題▽その他--の七つに区分。さらに52項目に分けて、推定される項目を三つまで選択して集計している。
 「経済・生活問題」のうち、「就職失敗」を原因に含むとされた自殺者は、07年180人、08年253人、09年354人と増加傾向が続き、10年は70人(19.8%)増となった。

2011年2月7日 
毎日新聞

労災:自殺男性を認定 沖電気関連会社に出向中

 沖電気ネットワークインテグレーション(埼玉県蕨市)のシステムエンジニアの男性(当時35歳)が09年8月に飛び降り自殺したのは、過重労働と心理的負荷によるものだとして、亀戸労働基準監督署が3日付で労災認定していたことが分かった。弁護士らが7日、会見し明らかにした。
 男性は98年に沖電気工業(東京都港区)に入社して05年7月に出向。08年8月に「うつ病エピソード」と診断され休職。同12月に復職していた。弁護士がパソコンの記録などを調べたところ、男性の残業時間は休職前2カ月が月100時間超、復職後も平均60~80時間に達していたという。
 沖電気ネットワークインテグレーション総務部は「詳細が分かっていないのでコメントできない」としている。

2011年1月31日
読売新聞

職場のいじめでうつ病、元課長に労災認定

 北海道苫小牧市社会福祉協議会の元課長の男性(56)(休職中)が職場でのいじめが原因でうつ病になったとして、苫小牧労働基準監督署が労災を認めていたことが31日、分かった。
 認定は1月25日。管理職がいじめで労災認定されるのは珍しいという。
 元課長の代理人弁護士によると、男性は2009年5月頃、社協の関連団体とトラブルを起こして戒告処分を受けた後、新設の「総務主幹」(課長級)に異動。災害時の職員の行動マニュアル作成などに携わったが、1人だけ机を他の職員から離されるなどした。男性は同年11月、うつ病と適応障害と診断された。
 同社協の鎌田龍彦常務理事は「人事管理上問題はなく、いじめの事実はない。認定には納得がいかない」としている。

2011年1月14日
日本経済新聞

中小企業のメンタル対策、地域の医師連携 厚労省

 メンタルヘルスの専門ケアが十分でない中小企業の従業員向けに、検診や治療を受けやすい仕組みづくりに厚生労働省が乗り出す。地域ごとに組織をつくり、職場の健康管理を担う産業医と精神科医の連携をはかる。厚労省の担当者は「少ない精神科医を有効に活用できる仕組みにしたい」と話す。
 労働安全衛生法は、従業員50人以上の企業などについては、産業医を決めるよう規定。産業医は職場での健康管理などに関する知識を持つが、全員がメンタルヘルスの専門知識があるわけではない。大企業と異なり精神科医らによる検診などもそれほど行われておらず、中小企業の従業員のメンタルケアが課題になっている。
 厚労省が検討している新たな仕組みでは、医師会や健康診断を行っている病院などを中核として「登録産業保健機関」を設立。機関には産業医のほか、精神科医らメンタルケアの専門家らが加わることを想定している。各中小企業は同機関と契約を結び、健康診断などは産業医が担当する。診断で鬱病の症状が見つかるなど専門的な診断・治療が必要と判断された場合、産業医が同機関に登録している精神科医を紹介し、治療が行われる。
 同機関に窓口が一本化されることで、企業側は新たに精神科医を探す手間が省け、従業員もケアを受けやすくなるメリットがある。
 こうした仕組みを実現するためには、労働安全衛生法の改正が必要で、同省は早ければ次の通常国会中の改正案提出を目指し、制度の細部を詰める。
 職場のメンタルヘルスをめぐっては、来年度にも定期健康診断に合わせたメンタルチェック制度が企業に義務づけられる見通し。新たな仕組みは、メンタルケアの重要性が増していることを踏まえ検討された。

2011年1月7日
朝日新聞

秋田の自殺者、13年ぶり400人下回る 予防策実る?

 厚生労働省の統計で15年連続で自殺率が最も高い秋田県の2010年の自殺者数が、前年より70人減って368人になったことが6日、県警の速報値でわかった。秋田県の自殺者数が400人以下になるのは97年以来13年ぶり。民間、行政、大学が連携した「秋田モデル」と呼ばれる予防対策が効果を上げたとみられる。
 全国の自殺者は12年連続で3万人を超え、月内に発表される10年の自殺者数も3万人を上回る見通しだ。その中で秋田県はほとんどの世代で減少、特に30~59歳の働き盛り世代の自殺者は153人と前年から52人も減った。
 秋田県では、自殺率が高いことへの危機感から、行政だけでなく、民間団体、大学が協力して対策に乗り出してきた。県は00年度から自殺対策予算をつけ、これまでに3億円以上を計上した。

2010年12月24日
毎日新聞

公立学校教員 精神疾患での休職 過去最多の5458人

 09年度にうつ病などの精神疾患で休職した公立学校の教員が過去最多の5458人に上ることが文部科学省の調査で分かった。17年連続の増加で、00年度(2262人)の2.4倍。病気休職者に占める割合も63.3%で15年連続の増加。文科省は08年、教員の仕事量についての調査、検討を都道府県教育委員会に通知したが、増加に歯止めがかからず、「長時間労働や保護者からの要望の多様化など、複数の原因が絡み合っていると推測される」と分析した。
 全国の公立小中高や特別支援学校の教員約91万6000人を対象に調査。病気休職は8627人で、うち精神疾患が5458人といずれも過去最多となった。精神疾患の多くはうつ病とみられ、パニック障害や統合失調症も含まれるという。精神疾患者の年代別内訳は20代364人(6.7%)、30代1048人(19.2%)、40代1926人(35.3%)、50代以上2120人(38.8%)。全教員の年代の比率は20代9.6%、30代22.4%、40代36%、50代以上32%であることから、50代以上の割合が高かった。

2010年11月28日
時事通信

職場復帰後、半数以上が再発=心の病の国家公務員―人事院

 うつ病などメンタルヘルスの不調で長期間仕事を休んだ国家公務員のうち、半数以上がいったんは職場復帰しても病気を再発して、休職状態となっていたことが27日、人事院の調査で分かった。再発率の高さを示した形で、人事院や各省庁は、サポート体制の不十分さが一因とみており、復帰支援や再発防止対策を強化する方針だ。
 人事院によると、心の病で長期病休状態になった国家公務員を対象に、復帰後の再発状況を調査したのは初めて。東京・霞が関の3省庁の職員について、病気で1カ月以上休職した後、2008年度中に復帰した129人の状況を調べた。省庁名は匿名にしている。このうち、心の病で再度、休職に至ったのは66人。復帰から再度休職するまでの期間は1カ月未満16人、1~2カ月16人、2カ月から半年17人、半年以上17人だった。

2010年11月23日
読売新聞

うつ兆候健診の医師面接、事業主通じた申し出に

 厚生労働省は22日の労働政策審議会で、企業の健康診断でうつ病などの兆候を調べる新制度について、健診で精神疾患の所見のある労働者が医師と面接を希望する場合、医師に直接申し出る当初案を修正し、事業主を通じて申し出る仕組みに変更する方針を示した。
 新制度は2011年度からの導入を目指すもの。当初案では、労働者はプライバシー保護の観点から、事業主を通さずに医師と面接が可能だったが、労政審の経営側委員から「労働者側の情報だけでは、医師が的確な意見を示せない」などの異論が出て、方針転換した。健診結果を労働者だけに通知する当初方針に変更はない。過労死弁護団全国連絡会議代表幹事の松丸正弁護士は「簡単なカウンセリングで済む軽い症状でも、面接を望むだけで事業主に知られる仕組みだと、面接自体を敬遠する労働者も出る懸念がある」と指摘している。

2010年10月28日
産経新聞

新人教員の“退職”最多 精神疾患・なじめない…

 公立の小中学校や高校などで、1年以内に教壇を去った新人教員が平成21年度、過去最多の317人に上ったことが27日に公表された文部科学省の調査で分かった。精神疾患や教職になじめないなどの理由で依願退職するケースが目立ち、文科省は「新人でもすぐに教壇に立たなければならない。プレッシャーが原因ではないか」と分析している。
 同省が全国の都道府県教委などに対して調査した結果、新人教員のうち、1年の試用期間中に辞めるなどして、正式採用されなかったのは317人。前年度を2人上回り、過去最多を更新。6年前に比べると3倍近くになった。
 依願退職が302人で大半を占めたが、このうち83人は精神疾患が理由。また、「教員になじめなかった」などの理由も多かった。指導力不足で不採用決定を受けた新人も29人いたほか、犯罪を理由に失職した新人も1人いた。

2010年10月28日
毎日新聞

<過労死裁判>自衛官妻が逆転勝訴 国に補償命令 仙台高裁

 陸上自衛隊反町分屯地(宮城県松島町)の自衛官が勤務中に死亡したのは過労が原因として、遺族が国に遺族補償年金などを求めた訴訟の控訴審判決で、仙台高裁は28日、請求を棄却した1審判決を取り消し、請求通り約2935万円の支払いを国に命じた。小磯武男裁判長は「国の公務災害の認定基準を超える超過勤務時間が認められる」として、公務上災害と認定した。
 訴えていたのは1等陸曹、清野俊明さん(当時51歳)の妻晴美さん(58)=仙台市。
 判決によると、清野さんは夜勤で通信業務などを担当。死亡前の1カ月間の超過勤務時間は123.5時間で、死亡10日前に米同時多発テロが起きてからは休日がなく、01年9月21日の夜勤中、脳内出血またはくも膜下出血で死亡した。
 小磯裁判長は判決でテロ後の勤務について、「心理的な動揺や精神的緊張を強いられたことが推認できる。公務の過重性を十分に補強する事情」と判断した。

2010年10月19日
産経新聞

過酷な日本の課長職 4割が心の健康に悩み 産業能率大調査

 上場企業の課長の4割が「自分はいきいきと働けていない」と感じていることが産業能率大学のアンケート調査で19日分かった。上司や部下との人間関係や仕事のプレッシャーなどで約4割がメンタルヘルス(心の健康)に不安を持った経験があると回答。上司や部下のはざまで精神的な重荷を背負っている中間管理職の厳しい現実を浮き彫りにした。
 この調査は、従業員100人以上の上場企業に勤め、部下が1人以上いる課長428人を対象に仕事の悩みなどを聞いた。調査によると、99%が管理職だけでなく「プレーヤー」として現場の仕事も兼務していると回答。このうち、半数以上がプレーヤーとしての活動がマネジメント業務に支障を与えていると答えた。
 また、課長として悩みについては、「業務量が多すぎて余裕がない」(33.6%)、「部下の人事評価が難しい」(32.9%)、部下がなかなか育たない」(29.7%)、「上司と考え方が合わない」といった回答が多くを占めた。「メンタルヘルスに不安を感じた」との回答は43.3%に達したが、上司や部下との人間関係や仕事のプレッシャーなどを原因に挙げる割合が多かった。

2010年10月15日
読売新聞

うつ「労災」認定迅速化へ…来夏までに指針改正

 厚生労働省は、業務上のストレスが原因でうつ病などの精神疾患になった人の労災認定を迅速化するため、労災認定の「判断指針」を改正する方針を固めた。
 現在、平均8・7か月(昨年度)かかっているが、申請者から「治療や職場復帰が遅れる」との声が出ていた。同省では6か月以内の認定を目指す。15日から始まる専門家の検討会で協議し、来夏までの改正を目指す。
 現指針は、ストレスの原因となる職場での具体的な出来事について「対人関係のトラブル」「長時間労働」などと例示した一覧表を基に、ストレスの強度を3段階で評価。その上で、職場外のストレスなどと比較し、職場の出来事が精神疾患の有力な原因と判断されれば原則として労災認定される。

2010年10月6日
時事通信

9月の自殺者2461人=前年下回るペース―警察庁

 警察庁は6日、全国の9月の自殺者数(速報値)は2461人(前年同月比69人減)だったと発表した。月別の自殺者数は7月を除きいずれも前年を下回っており、1月からの累計は2万3859人(前年同期比1165人減)となった。
 9月の自殺者の内訳は男性が1719人で、女性は742人。都道府県別では、埼玉(30人)、神奈川(18人)、福島(17人)などがそれぞれ減少。一方で、愛知(23人)、岐阜(12人)などは増加した。 

2010年10月1日
時事通信

ウェザーニューズを提訴=「過労自殺」と社員遺族―京都地裁

 民間気象会社「ウェザーニューズ」(東京都港区)の社員だった男性=当時(25)=がうつ病になり自殺したのは、極度の長時間労働と職場でのストレスが原因として、京都市に住む母親(59)と兄(32)が1日、同社を相手取り約1億700万円の損害賠償を求める訴訟を京都地裁に起こした。
 訴状によると、男性は2008年4月から正社員として勤務。千葉市の「予報センター」で天気予報の原稿を作成するライター業務などを担当していた。同年6、7月の残業は1カ月当たり200時間を超えていた。また男性は上司から「何でこの会社に来たのか」などと厳しく言われ、9月には「死にたい」と口にするようになったという。
 遺族は、男性が入社後6カ月間の試用期間の終盤に、「今の部署でこれからも続けていくのは難しい」と言われたことが自殺の大きな引き金になったと主張。男性は10月に自殺した。
 昨年、遺族は千葉労働基準監督署に労災認定を申し立て、同労基署は今年6月に業務に起因する過労自殺と認定した。

2010年9月17日
読売新聞

市係長の自殺はパワハラが原因…公務災害と認定

 島根県浜田市の元男性係長(当時50歳)が自殺したのは職場内のパワーハラスメントが原因として、遺族が公務災害認定を求めたのに対し、地方公務員災害補償基金県支部が「公務災害」として認定したことが16日、わかった。市は「重く受け止め、再発防止に努めたい」としている。
 同市などによると、男性は市長部局の係長だった2006年1月、うつ病状態と診断され病気休暇。復帰後も再び休職するなどし、同10月14日夜、市内の広場に止めた車の中で練炭自殺した。
 同支部の認定によると、仕事を休んでいることを中傷するハガキが自宅に届き、家族に病気を知られたことや、係員全員が押印した「係長更迭の嘆願書」が人事当局に出され、上司から見せられたことによって、うつ病が悪化したなどと指摘。また、市町村合併前の旧町で発覚した不正経理に絡み、市が同9月、男性に聞き取り調査を行ったことも「配慮を欠いていた」などとした。

2010年9月8日
産経新聞

職場で医師がストレス診断、面接は事業者に伝えず

 厚生労働省の「職場におけるメンタルヘルス対策検討会」は7日、ストレスをはじめとする労働者の抱える心の健康の不調を、医師が確認できる機会を職場で作るなどとした報告書をとりまとめた。
 報告書では、労働者のプライバシー保護や、メンタルヘルス対策の結果により人事や処遇で不利益を受けないようにすることを重視。一般の定期健康診断などの機会に、「食欲がない」「よく眠れない」などの身体的症状や「憂鬱だ」「イライラしている」などの心理的症状などを医師が確認し、面接が必要と判断した場合は、事業者に伝えず本人のみに通知するとした。
 面接内容は事業者に伝えず、時間外労働の制限や作業転換などが必要な状態と医師が判断した場合も、事業者に意見を述べるためには労働者の同意が必要としている。
 当初は定期健康診断の項目にメンタルヘルスの項目を加えることも検討されたが、検診結果は事業者への報告が義務づけられていることから、検討会は検診の枠外で行うこととした。報告を受けた厚労省は今後、審議会で心の健康問題に対応する制度新設に向けた議論を開始する方針。

2010年9月7日
時事通信

自殺、うつ病の損失2.7兆円=09年推計―政府、作業部会を設置

 自殺やうつ病に起因する経済的損失が、2009年の1年間で2兆6782億円に上ることが7日、国立社会保障・人口問題研究所の推計で分かった。自殺やうつ病がなくなれば、今年の国内総生産(GDP)を1兆6570億円引き上げる効果もあるとしている。
 政府の自殺総合対策会議(会長・仙谷由人官房長官)が同日開かれ、長妻昭厚生労働相が結果を報告。同会議は自殺対策を集中的に進めるため、閣僚らでつくる作業部会の設置を決めた。同研究所によると、自殺やうつ病による経済的損失について、詳細な推計を行ったのは初めて。推計では、2万6539人に上った69歳以下の自殺者によって、労働者の生涯所得1兆9028億円が失われたと試算。これに医療費2971億円、生活保護費3046億円など、うつ病がなくなることによって減少する給付コストを合計し、09年の損失額を2兆6782億円と見積もった。
 また、同研究所は自殺やうつ病の防止を図れば労働人口が増加するとし、自殺者数が10年以降にゼロになったと仮定した場合と、現状のまま推移した場合とで生じるGDPの差も調べた。その結果、自殺やうつ病を防ぐことによるGDPの引き上げ効果は同年で1兆6570億円と算出。20年には3兆2480億円に上るとした。

2010年9月4日
朝日新聞

「責任ある地位で心理的負担」 自殺した社員の労災認定

 うつ病で8年前に自殺した川崎重工業(本社・神戸市)の男性社員(当時55)の妻(63)が、自殺を労災と認めないのは不当だとして、遺族補償年金などの不支給処分の取り消しを求めた訴訟の判決が3日、神戸地裁であった。矢尾和子裁判長は「社内で置かれた地位から心理的負担が強まった」と述べ、処分を取り消した。
 原告側代理人の松丸正弁護士(大阪弁護士会)は「時間外労働の量ではなく、ポストの重要性から生じた心理的負担を労災と認めた判決は珍しい」と話している。
 判決によると、男性は1998年1月、鉄道システム受注のために新設された部門で見積もりなどを担当するグループの責任者に就き、韓国での400億円規模のプロジェクトに取り組んだ。しかしプロジェクトは不調に終わり、うつ病で02年5月に自殺した。神戸東労働基準監督署は自殺と仕事の間に関係は認められないとして、労災と認定しなかった。

2010年8月17日
読売新聞

うつ兆候問診でチェック、健診で導入へ

 政府が2011年度からの導入を目指す、企業の健康診断でうつ病などの精神疾患の兆候を調べる制度の概要が明らかになった。
 医師の問診に、うつ病などの兆候である不眠や頭痛の有無などを盛り込み、所見があれば専門医が診断する。プライバシーに配慮して企業側には所見の有無だけを伝え、詳細は伝えない方針だ。
 企業の健康診断に精神疾患に関する項目を盛り込む方針は、長妻厚労相が4月に表明し、厚生労働省が実施方法を検討してきた。その結果、健診項目に精神疾患の有無を盛り込めば、専門医の判断が不可欠となることから、すべての企業に実施を求めることは困難と判断。うつ病などの兆候として表れる自覚症状のチェックにとどめ、所見があった場合だけ専門医の診断に進むという2段階で実施することとした。

2010年7月28日
時事通信

心の病に「試し出勤」導入へ=国家公務員の職場復帰支援―人事院

 人事院は27日、うつ病など精神疾患で長期間仕事を休んでいる国家公務員の職場復帰支援策として、正式な復職の前に試験的に働く「試し出勤」制度を導入する方針を決めた。中央省庁では心の病による長期病休者の増加が深刻化しており、職場に慣れる準備期間を設けることで、円滑な復帰を後押しするのが狙い。年度内をめどに始める。
 試し出勤制度はリハビリ出勤などとも呼ばれ、職場復帰への不安軽減などに効果があるとされる。同様の取り組みをしている企業や地方自治体も多く、最初は半日勤務から始め、徐々にフルタイム勤務に戻すといったやり方がある。
 人事院は今回、長期病休中の職員が職場復帰する前の1カ月程度の間、試し出勤ができるようにする方針。その間は無給扱いとする。同制度については厚生労働省も昨年3月、心の病で休業した従業員の職場復帰支援策をまとめたマニュアルの中で、早期の復帰に効果があると紹介している。

2010年7月20日
朝日新聞

退職教員、年1.2万人 成果主義・精神的負担など背景

 公立の小中高校と特別支援学校で中途退職する教員が全国で毎年1万2千人を超え、この5年間では6万7千人に及ぶことが、全都道府県・指定市の教育委員会への朝日新聞の調査でわかった。こうした数字は文部科学省も把握しておらず、実数が明らかになったのは初めて。
 退職理由など詳しい状況は不明だが、久冨善之・一橋大名誉教授(教育社会学)は「子どもや保護者らとの関係に悩み、事務作業なども増える中で『やめたい』という気持ちに傾く教師が増えているのではないか。成果主義による教員評価の導入なども背景にある」とみている。
 2005~09年度の状況を調査。愛知、徳島両県と浜松市は「データが残っていない」などとして05、06年度分については回答がなかった。
 調査結果によると、中途退職者の総計は05年度1万2542人、06年度1万3865人、07年度1万4484人、08年度1万3445人、09年度1万2732人。全教員に占める09年度の退職率は1.51%だった。

2010年7月6日
読売新聞

上半期の自殺者数1万5906人、昨年より減少

 警察庁は6日、今年1~6月に全国で自殺した人が1万5906人(速報値)に上ると発表した。昨年同期比で1280人の減だが、依然年間3万人超のペース。
 今年上半期の自殺者のうち、約7割に当たる1万1354人が男性。月別では、企業の決算期で雇用契約が切れる年度末の3月が最多の2932人だが、昨年9月から10か月連続の減少となっている。
 都道府県別で多いのは、東京都269人、大阪府171人、愛知県153人など。北海道で昨年同期より40人減の121人、神奈川県で30人減の135人となるなど、計23道府県で昨年同期を下回った。
 NPO法人「自殺対策支援センターライフリンク」の清水康之代表は、自殺対策の啓発活動や相談窓口設置などの効果が出ているため、とする一方、「国や自治体が気を緩めれば、一気に増加に転じかねない」と指摘している。

2010年6月29日
毎日新聞

<向精神薬>過量服薬対策、厚労相が表明 省内にPT

 医療機関で処方された向精神薬を飲んで自殺を図る人が増えている問題で、長妻昭厚生労働相は29日、向精神薬の過量服薬による自殺や自殺未遂を防ぐ対策づくりに乗り出すことを表明した。省内のプロジェクトチーム(PT)で来月から検討を始め、8月中に具体策をまとめる。
 長妻厚労相はこの日の閣議後会見で「われわれもうつ病などに対する薬漬け医療に問題意識を持っている」と述べた。省内に設置されている「自殺・うつ病等対策プロジェクトチーム」で、過量服薬と自殺・自殺未遂の問題に詳しい専門家の意見を聞き、医療機関の安易な大量処方や、患者の過量服薬を防ぐ方法を検討する。

2010年6月15日
毎日新聞

<労災申請>精神疾患、初の1000件超 認定は減少傾向--09年度厚労省まとめ

 仕事上のストレスが原因によるうつ病など精神疾患に関する09年度の労災請求件数が、前年度比209人増の1136人(うち自殺157人、前年度比9人増)と過去最多となったことが14日、厚生労働省のまとめで分かった。精神疾患の労災認定は前年度比35人減の234人(うち自殺63人、同3人減)だった。申請が急増する中、認定は減少しており、認定のあり方に疑問の声も出ている。
 厚労省のまとめによると、精神疾患の請求で労災が認定された率は年度をまたぐケースを含め27・5%(前年度比3・7ポイント低下)。認定の年代別では、30代が75人(前年度比1人増)で最多、次いで40代(57人)、20代(55人)だった。このうち自殺での認定は、40代が最多の20人(前年度比5人増)だった。
 請求は全年代で前年度を大きく上回ったが、特に30代(364人)、40代(316人)の働き盛りで増加した。20代、30代は自殺の請求が増えた。決定内容に不服がある場合に行う審査請求は281人(同28人増)で、05年度の倍近くあり、決定への不満が目立った。

2010年6月13日
朝日新聞

メタボ男性、うつ病リスク2倍以上 女性は関連見られず

 肥満や血糖値、血圧などの異常が重なるメタボリック症候群の男性は、そうでない男性に比べ、うつ病になる恐れが2倍以上であることが、九州大学の調査でわかった。メタボの男性はうつ病かどうかを早めに調べ、治療につなげることが重要だと、研究チームは指摘している。
 九大が40年以上にわたり、住民の生活習慣と病気との関係を調べている福岡県久山町でのデータを分析した。
 2007年の健診で腹囲や血圧などを測定した40歳以上の男女3025人に、うつ病の診断に使われる質問票に答えてもらい、抗うつ薬を飲んでいるかなどを尋ねた。
 男性でメタボだった364人のうち、7.3%にうつ状態が見られた。メタボでない910人では2.8%。統計的な補正をするとメタボの男性はリスクが2.3倍だった。おなかのサイズが大きい人、善玉コレステロールの値が低い人に、その傾向が特に強かった。女性は、うつ状態とメタボの関連性は見られなかった。

2010年6月11日
共同通信

失業、生活苦の自殺急増 政府の10年版対策白書

 政府は11日午前の閣議で2010年版自殺対策白書を決定した。09年は08年に比べ失業や生活苦による自殺が急増しており、国や自治体による相談窓口充実を提言した。
 白書に盛り込んだ警察庁の統計によると、09年の自殺者は3万2845人。原因別で見ると「失業」は1071人で前年比65・3%増、「生活苦」は1731人と34・3%増となった。白書は、相談窓口の利用を促す効果的な広報活動の展開や、多重債務者への低利貸付制度の拡充が重要だと訴えている。
 また秋田県は50歳以上の自営業者の割合が高いなど各地域で自殺者の職業、年代などに特徴があるとして、それぞれの実情に応じた対策が必要と強調した。
 このほか内閣府自殺対策推進室が初めて海外の現地調査を実施したフィンランドの取り組みを紹介。自殺対策を「国家プロジェクト」と位置付け、警察や職業安定所と協力した各種相談窓口のネットワークなどが自殺者減少につながっていると報告した。

2010年5月28日
毎日新聞

<自殺防止策>健康診断に精神疾患検査追加へ…厚労省PT

 厚生労働省の自殺・うつ病等対策プロジェクトチーム(PT)は28日、職場におけるメンタルヘルス(精神衛生)対策の充実や、精神疾患の患者に対する訪問支援などを柱とした自殺防止策をまとめた。今後、自殺対策を推進する内閣府とも連携し、政府の総合的な対策として具体的な検討作業に入り、11年度からの実施を目指す。
 メンタルヘルス対策では、職場での健康診断の検査項目に精神疾患を発見するための項目を加え、このための労働安全衛生法改正も検討している。不調者を把握した場合は、労働時間の短縮や休業、職場復帰などの対応が適切に行われるよう、精神科医らが産業医などを対象に研修を実施する。だが、人事面などで不調者が不利益を受けないための配慮も必要だとしている。

2010年5月13日
朝日新聞

自殺者12年連続3万人台 「40代」「経済苦」増える

 警察庁は13日、昨年1年間に全国で自殺した人は前年比1.8%増の3万2845人だったと発表した。12年連続で3万人を上回った。50代、60代の割合が相変わらず高いが、40代は前年より5.9%増で、増加ぶりが目立った。「経済・生活問題」が原因の自殺も増え、不況が暗い影を落としている。
 同庁が1月に公表した速報値より総数は92人増えた。
 男女別では、71.5%に当たる2万3472人が男性で、前年より2.8%増えた。
 年齢別では、50代が最多の6491人で、全体の19.8%を占めた。次いで60代が5958人(18.1%)、40代が5261人(16.0%)の順に多かったが、前年比では、40代(5.9%増)が60代(3.9%増)や50代(2.0%増)の増加率を上回った。
 

2010年5月4日
読売新聞

うつ治療「薬物偏重」と精神科診療所の7割

 国内の患者数が100万人を超えたうつ病の治療について、読売新聞が3~4月、全国の精神科診療所にアンケート調査を行ったところ、7割が「日本のうつ病治療は薬物に偏っている」との認識を示した。
 多すぎる薬の服用による副作用や、薬だけでは治りにくい患者の増加など、近年指摘されている課題が反映された形だ。
 調査は日本精神神経科診療所協会加盟の1477施設に行い、119施設から回答を得た。日本のうつ病治療の多くは薬物治療中心だが、調査では、薬物偏重の傾向があると「強く思う」が19%、「ややそう思う」が54%と、7割が懸念を示した。

2010年4月19日
読売新聞

就業率8割・休暇取得率は7割…20年目標

 政府と労働、経済界が雇用情勢について協議する「雇用戦略対話」の作業部会が19日、内閣府で開かれ、2020年までに達成を目指す雇用関係の目標値を決定した。20~64歳の就業率を74・6%(09年)から80%に、フリーターを約178万人(09年)から124万人に、年次有給休暇取得率を47・4%(08年)から70%とすることなどが柱だ。
 目標値は6月に策定する政府の新成長戦略に盛り込む方針。このほか、25~44歳の女性就業率を66%(09年)から73%に、60~64歳の高齢者の就業率を57%(09年)から63%に、男性の育児休業取得率を1・23%(08年)から13%に、メンタルヘルス(精神衛生)に関する措置を受けられる職場の割合を33・6%(07年)から100%にそれぞれ引き上げることなどを目標値として掲げた。
 ただ、最低賃金の引き上げに関する目標値については結論を先送りした。

2010年4月20日
読売新聞

うつ病チェック、健診で…来年度から実施へ

 政府は職場でのストレスなどを原因としたうつ病など精神疾患の広がりに対処するため、企業や事業所が実施する健康診断に精神疾患を早期に発見するための項目を盛り込む方針を固めた。
 また、企業などのメンタルヘルス(精神衛生)対策を指導する国の専門職員の研修時間を2倍以上に増やすなど、精神疾患対策に本格的に取り組む。
 対策は、厚生労働省の「自殺・うつ病等対策プロジェクトチーム」が今月中にもまとめる提言に盛り込まれる予定で、政府は総合的な自殺防止対策の一環として2011年度からの実施を目指す。

2010年4月16日
時事通信

3月の自殺者2898人=前年同月比7カ月連続減-警察

 全国の3月の自殺者は、前年同月比で205人少ない2898人だったことが16日、警察庁のまとめ(暫定値)で分かった。昨年9月以降、7カ月連続で減少した。
 例年、3月は自殺者が増える傾向にあるといい、2月と比べると483人増加した。
 今年1月からの累計は7815人となり、前年同期より445人少なかった。
 都道府県別の累計自殺者は、長崎(29人増の118人)、群馬(23人増の155人)、石川(22人増の77人)、愛知(21人増の415人)など17県で増加した。 

2010年4月11日
朝日新聞

生活保護受ける人の自殺率、平均の2倍以上 厚労省調査

 生活保護を受けている人の自殺率が、2009年は10万人当たり62.4人と、全国平均の2倍を超えることが9日、厚生労働省の調査で明らかになった。生活保護受給者の自殺率を出したのは初めて。うつ病など精神疾患がある人の割合が高いことが背景にあると見られる。
 07年から09年について全国の福祉事務所の報告をまとめた。3年間の自殺者は計2465人で、10万人当たりの自殺率は07年が38.4人、08年が54.8人、09年が62.4人と年々増加。08年の全国平均(25.3人)を大きく上回った。
 3年間に自殺した受給者の66.2%に精神疾患があり、全人口に占める精神疾患の人の割合(推計2.5%)と比べて高かった。同省は今後、福祉事務所に精神ケアの専門家を増やすことなどを検討する。

2010年4月8日
共同通信

自殺直後から原因調査を 学校の不適切対応回避へ

 文部科学省の専門家会議は8日までに、児童生徒が自殺した場合の学校の対応方法を示した初めてのマニュアルを作成した。教職員で対応チームを作ることや、原因究明のため発生直後から背景調査に着手することなどを提案している。
 近く全国の教育委員会や小中高校に配布する。自殺防止に向けた手引は既にあるが、過去には学校側の対応のまずさから遺族が不信感を募らせた事例も少なくないため、作成に踏み切った。
 文科省は「日ごろから目を通し、危機対応の一つとして備えてほしい」としている。

2010年4月4日
朝日新聞

自殺防止へ、うつ病患者支援 厚労省、ビジョン策定へ

 年間3万人を超える自殺者対策として、長妻昭厚生労働相は3日、うつ病など精神疾患がある患者への支援策などを盛り込む「精神保健医療のビジョン」を年内に取りまとめる考えを明らかにした。そのうえで、「来年度予算でも一定のものは反映できるようにしたい」と述べた。都内で記者団に明らかにした。
 厚労省の自殺とうつの対策を検討するプロジェクトチームが月内にも中間報告をまとめる予定。それを受けて、精神疾患患者や家族ら当事者の意見を踏まえてビジョンをまとめる方針だ。
 長妻氏は同日、精神疾患の患者や家族らが集まった会議に出席し、「どなたも精神疾患になる可能性があるという前提で、取り組んでいく必要がある」と対策を強化していく考えを示した。

2010年3月16日
読売新聞

睡眠障害の自殺危険28倍、飲酒3倍…厚労省調査

 睡眠障害や飲酒行動に問題がある人は、自殺する危険性が通常よりそれぞれ28倍、3倍も高いことが、厚生労働省研究班(研究代表者=加我牧子・国立精神・神経センター精神保健研究所長)の調査で明らかになった。
 研究班は2007年12月~09年12月、自殺した76人(15~78歳)の生前の様子について、遺族から聞き取り調査を実施(複数回答)。うち49人について、一般人145人と比較検討した。
 その結果、睡眠障害などのほか、うつ病などの気分障害は通常より6倍、死に関する発言をした人は同4倍、不注意や無謀な行為のあった人は同35倍も自殺の危険性が高かった。

2010年3月11日
時事通信

NEC元部長の過労自殺認定=「過重業務でうつ病」-東京地裁

 NEC(東京都港区)の元部長=当時(52)=が自殺したのは過重な業務で発症したうつ病が原因として、妻(54)が国に労災認定を求めた訴訟の判決で、東京地裁は11日、遺族補償年金を不支給とした三田労働基準監督署の処分を取り消し、労災と認定した。
 青野洋士裁判長は、元部長は自殺までの約8カ月間、ほぼ月に100時間以上残業していたと指摘。目標が達成できない事業の責任者として、重い心理的負担を受けていた上に、極度の長時間労働をしたことが原因でうつ病になったとして、業務との因果関係を認めた。 

2010年3月5日
時事通信

教員自殺を公務災害認定=新任2カ月、支援不十分-東京

 2006年6月に新任2カ月で自殺した東京都新宿区立小学校の女性教員=当時(23)=について、地方公務員災害補償基金東京都支部審査会が公務災害を認めたことが5日、分かった。審査会は、学校側の支援が不十分で強度の精神的ストレスが重なったと判断した。
 審査請求していた両親らが記者会見して明らかにした。代理人の川人博弁護士は「新任教員の自殺が公務災害と認められたのは珍しい。同様の事案の認定に影響するだろう」と評価した。
 父親は「信頼し合える同僚との関係があれば、こんな悲劇は起きなかった。若い先生を支えるシステムをつくってほしい」と訴えた。

2010年3月1日
毎日新聞

自殺 対策強化月間スタート、福島氏ら駅前でキャンペーン

 自殺対策強化月間が始まった1日朝、福島瑞穂内閣府特命担当相らが東京都港区のJR新橋駅前で、通勤途中のサラリーマンらに向けた街頭キャンペーンを実施した。
 年間3万人を超える自殺者は年度末の3月が最も多く、自殺者の約4割が40~60代男性であることから、中高年男性に的を絞った。不眠がうつ病の兆候とされていることから、「お父さん眠れてる?」と問いかけるチラシが入ったポケットティッシュを配った。テレビCMも1日から2週間放映される。
 福島担当相は「最近疲れているかなと気づいてもらうための(睡眠)キャンペーン。雇用、社会保障などの施策をしっかりやっていくというメッセージとしても伝えたい」と話した。

2010年2月26日
読売新聞

教員「心の病」で休職急増…横浜市

 横浜市の田村幸久教育長は25日の市議会本会議で、うつ病などの精神性疾患が原因で休職している市立校の教員が4年で倍増したことを明らかにした。
 新年度から市立校40校に出張カウンセラーを派遣したいとしている。
 市教委によると、精神性疾患で休職した教員は、2004年度の73人(市教員全体の0・52%)から、08年度は2倍の146人(同1%)に上っている。文部科学省がまとめた全国平均も、同期間の推移で0・29%から0・59%に増えているが、市は全国と比べても割合が高い。
 

2010年1月22日
産経新聞

自殺・うつ対策PT 3月に中間対策案

 自殺の背景に鬱(うつ)病など精神疾患が増えていることを受けて、厚生労働省は21日、省内の関係部局などによる「自殺・うつ病等対策プロジェクトチーム(PT)」を設置し、初会合を開いた。会合で長妻昭厚労相は「日本は先進国の中でも若年層の自殺が多い。厚労省としても有効な対策を打ち出したい」とあいさつ。NPO法人「自殺対策支援センター ライフリンク」代表で内閣府参与の清水康之氏らも出席し、3月中に対策の中間的なとりまとめを目指すことを確認した。
 自殺対策をめぐっては内閣府が昨年11月、自殺者が最も増える3月に自殺防止キャンペーンを展開するなどの「自殺対策100日プラン」をまとめている。PTは内閣府と連携を取りながら、精神医療や職場のメンタルヘルス対策の充実など厚労省としての対策を検討する。

2009年12月26日
朝日新聞

病気休職教員、08年度最多8578人 精神疾患が6割

 2008年度に病気のため休職した全国の公立学校の教職員は8578人と前年度より509人増え、過去最多を更新したことが25日、文部科学省の調査でわかった。このうち、うつ病や適応障害といった精神疾患は5400人で、前年度比405人増とこちらも過去最多を更新。病気休職全体の63%を占めた。
 精神疾患による休職は、10年前に比べると3.15倍に増えている。各教育委員会の聞き取り調査では「生徒指導の問題や教育内容の変化についていけない」「教員同士のコミュニケーションが少なく相談相手がいない」といった訴えが目立ったという。
 

2009年12月25日
時事通信

自殺者、12年連続3万人=9月以降は減少続く-警察庁

 警察庁は25日、今年1~11月の自殺者が3万181人(暫定値)となったと発表した。12月を残して12年連続で3万人を超えた上、通年で3万2249人が自殺した昨年同期より445人(1.5%)多い。
 自殺者は、月別で前年との増減が比較できるようになった今年1月から8カ月連続で昨年を上回った。完全失業率(季節調整値)が5年5カ月ぶりに5%台に乗った4月や5月は、昨年より200人近くも増えたが、9月以降は景気が急速に悪化していた昨年を3カ月連続で下回っている。
 1~11月の自殺者のうち、男性は2万1566人、女性は8615人。 

2009年12月7日
時事通信

うつ6割に体の痛み=医師の認識と差-患者ら調査

 うつ病患者の6割が身体的な痛みを感じるものの、患者の多くに痛みがあると考える医師は3割強にとどまることが、製薬会社2社による「うつの痛み」情報センターのインターネット調査で分かった。痛みが原因で、半数以上の人が年に1カ月以上仕事を休んでいた。
 調査は昨年12月、過去5年以内にうつ病と診断され治療薬服用中の有職者と、月1人以上うつ病患者を診察している医師それぞれ約300人を対象に実施した。うつに伴う体の痛みを経験した患者は59.9%、なしが40.1%。一方、痛みが多くの場合にある、または常にあると認識している医師は33.6%だった。

2009年12月4日
読売新聞

うつ病100万人超す、10年で2・4倍に 

 抑うつなどの症状が続くうつ病の患者数(躁(そう)うつ病を含む)が、初めて100万人を超えたことが3日、厚生労働省が3年ごとに実施している患者調査でわかった。
 長引く不況などが背景とみられる一方、新しい抗うつ薬の登場が患者増につながっていると指摘する声もある。
 患者調査によると、うつ病が大半を占める「気分障害」の患者数は、1996年に43万3000人、99年は44万1000人とほぼ横ばいだったが、2002年調査から71万1000人と急増し、今回の08年調査では、104万1000人に達した。
 10年足らずで2・4倍に急増していることについて、杏林大保健学部の田島治教授(精神科医)は、「うつ病の啓発が進み、軽症者の受診増も一因」と指摘する。

2009年12月3日
朝日新聞

過労自殺 賠償命令9900万円 九電工に福岡地裁

 電気設備工事大手「九電工」(福岡市)の社員だった福岡県内の男性(当時30)の自殺は過労が原因だとして、妻(34)や両親が同社に損害賠償など約1億1900万円の支払いを求めた訴訟の判決が2日、福岡地裁であった。岩木宰(おさむ)裁判長(小田島靖人裁判官代読)は「長期間、過重な時間外労働で疲労を蓄積させた結果、うつ病を発症し、自殺した」と過労と自殺の関係を認め、約9900万円の支払いを同社に命じた。
 判決によると、男性は1998年4月に九電工に入社し、空調衛生施設工事の現場で施工管理に当たっていた。2003年8月からは福岡・天神のビル新築工事の現場を担当。04年9月、自宅マンションで自殺した。九電工側は「男性はうつ病を発症しておらず、負担が重い業務でもなかった」と主張していた。

2009年11月21日
読売新聞

格差社会高まるストレス、高所得層も死亡率増

 社会の所得格差が大きくなると、貧困層だけでなく中間層や高所得層でも死亡する危険性が高まることが、山梨大の近藤尚己助教らの大規模なデータ分析で分かった。社会のきずなが薄れ、ストレスが高まるのが原因らしい。英医師会誌に発表した。
 社会の格差が寿命などに悪影響を与える「健康格差」の報告が最近相次いでいる。慢性的なストレスが自律神経やホルモンの働きを乱して、免疫機能を下げたり、血圧や血糖値を上げたりするのが原因と考えられている。
 近藤助教らは、日米欧などで研究された論文約2800本を調査。その中で信頼性が高いと判断した28本の計約6000万人のデータを解析し、格差が健康に与える影響を検証した。その結果、格差の指標となるジニ係数が「格差が広く意識され始める」目安とされる0・3を超えると、0・05上がるごとに、一人一人が死亡する危険性が9%ずつ増えていた。影響はどの所得層や年齢層でも、男女ともに表れた。

2009年11月18日
時事通信

過労死、企業名開示を=国相手に初の提訴-大阪地裁

 夫を過労自殺で亡くした京都市の女性が18日、国を相手に、過労死などで労災認定を受けた人の勤務先企業名を開示するよう求める訴訟を大阪地裁に起こした。弁護団によると、過労死をめぐり企業名の開示を求める訴訟は初めて。
 訴えたのは「全国過労死を考える家族の会」代表の寺西笑子さん(60)。1996年に夫が自殺、2001年に労災認定された。訴状によると、寺西さんは今年3月、大阪労働局管内で02~08年度に脳血管疾患や虚血性心疾患で労災認定された人が働いていた企業名の情報公開を請求。企業名は不開示とされたため、決定の取り消しを求めた。
 厚生労働省は労災認定の件数は公表しているが、個人の特定につながるなどとして企業名は公表していない。
 寺西さん側は「開示によって労働条件を改善させる利益の方が大きい。企業を社会的な監視の下に置くべきだ」と主張している。
 大阪労働局の話 訴状が届いていないので、コメントは差し控えたい。 

2009年11月17日
朝日新聞

子どもの自殺、08年は過去最多に 自殺白書

 鳩山内閣は17日、「09年版自殺対策白書」を閣議決定した。08年中の自殺者は3万2249人で前年より844人減ったが、学生・生徒(小学生を含む)は99人増え、統計をとり始めた78年以降最多の972人となった。学生・生徒の自殺は03年以降、増加傾向にある。
 前年比11.3%増で、サラリーマンなど職業別の集計の中で唯一、増加した。自殺の理由(1人あたり複数)が特定された中では、学業不振や進路の悩みなど学校問題が337人、うつ病など健康問題が284人、家庭問題が81人だった。
 学生・生徒の自殺は全体に占める割合は大きくないものの、いじめを苦にした自殺や連鎖的な傾向が見られるなどの問題があると白書は指摘しており、子どもが悩みを打ち明けたいときに打ち明けられるシステムづくりが重要だとしている。

2009年11月6日
産経新聞

鬱病休職の教職員に年間60億円の給与を支給 都教委が対策に本腰

 東京都の公立学校教職員のうち、精神系疾患で病気休暇を取得したり休職している教職員に支給されている給与が年間で総額約60億円に上ることが5日、都教育委員会の調査で分かった。精神系疾患による休職者は全体の約7割に上り、全国平均を上回るペースで急増している。休職者の約70%が病欠を取得するまで受診していない実態も判明。事態を重視した都教委は今後、全国の教委で初めて、メンタルヘルスチェックを健康診断に組み込むなど、早期発見・治療が可能なシステム構築に乗り出す。

2009年11月5日
毎日新聞

<教員>試用期間のうちに退任315人…08年度、過去最多

 1年の「試用期間」のうちに、教壇を去った公立学校の新人教員が08年度は過去最多の315人(前年度比14人増)に上ったことが、文部科学省の調査で分かった。うち約3割の88人は精神疾患を理由に退職していた。文科省は「イメージと現実とのギャップで自信を喪失し、うつ病などになるケースがある」とし、相談相手となるべき先輩教員らの支えや目配りを求めている。
 教員は、一般の地方公務員(半年)より長い1年の「条件付き採用期間」を経て正式採用が決まる。08年度は小中高校、特別支援学校などで2万3920人が採用され、このうち1年後に正式採用に至らなかった315人は1.32%(前年度比0・06ポイント減)を占めた。10年前(98年度)は0.27%の37人で、8.5倍に達している。
 315人のうち依願退職者は304人(前年度比11人増)。病気が理由だったのは93人で前年度より10人減ったが、5年前の10人、10年前の5人と比べると急増ぶりが際立つ。文科省が今回初めて精神疾患の人数を調べたところ、「病気」の95%を占めた。

2009年11月2日
時事通信

不当配転で自殺、労災求め提訴=旧J-フォン社員妻-名古屋地裁

 旧J-フォン(現ソフトバンクモバイル)の社員だった小出堯さん=当時(56)=がうつ病にかかり自殺したのは、不当な配置転換などが原因として、名古屋市に住む妻典子さん(61)が2日、国を相手に、労災認定を求める訴訟を名古屋地裁に起こした。
 訴状によると、小出さんは顧客の苦情対応などを担当していたが、1994年11月ごろに過重労働からうつ病を発症。病気が治っていないのに2002年12月には、倉庫で在庫管理などを担当する部署に不当に配置転換され病状が悪化、約1週間後に自宅で首をつって自殺した。
 典子さんは07年7月、名古屋西労働基準監督署に労災認定を求め、遺族補償年金の支給を請求したが、同労基署は今年4月、業務とうつ病との因果関係を認めず不支給処分とした。 


2009年10月30日
神奈川新聞

市職員のメンタルヘルス対策で指針策定/相模原市

 相模原市はメンタルヘルス対策に重点を置いた職員健康管理指針を新たに策定した。病気休業職員が増加傾向にある中、2010年4月の政令市指定都市移行に備え、市民サービスの向上を図るために、まず職員の心と体の健康維持を目指す。
 市職員厚生課によると、長期(30日以上)の病気休業職員数はこの数年増加傾向にあるという。2007年度129人だった休業職員は08年度は20人増え、149人になった。ともにメンタル疾患による休業は約半数になる。また、08年度の6カ月以上の長期休業はメンタル疾患が35%、身体疾患が12%でメンタル疾患による長期休業の実態が浮かび上がった。
 指針では、メンタルヘルス対策に重点を置き、病気職員の増加抑制や円滑な職場復帰を図るため健康意識の向上(セルフケア)、職場づくり(上司によるラインケアと、同僚によるアソシエイトケア)、専門的な支援―などの目標を掲げている。
 

2009年10月28日
朝日新聞

福岡県職員の自殺、過労との因果関係認定

 福岡県筑後農林事務所の男性職員(当時26)が自殺したのは過労によるうつ病が原因だったとして、男性の父親が地方公務員災害補償基金に対し、公務災害と認めなかった処分の取り消しを求めた訴訟の判決が28日、福岡地裁であった。岩木宰(おさむ)裁判長は「男性は自殺につながるほど重い心理的負荷を強いられていた」と述べて過労と自殺との因果関係を認め、処分を取り消した。
 

2009年10月2日
時事通信

貧困や生きづらさ、深刻=働く人の電話相談、昨年比倍増

 日本産業カウンセラー協会が先月実施した「働く人の電話相談」で、昨年の倍の相談が寄せられ、経済的困窮や自殺関連など深刻な内容が増えていることが2日、同協会のまとめで分かった。
 原康長専務理事は「今の日本で働く人々の悩み、苦しみが結果に表れている。命と暮らしを守る取り組みが急務だ」と話している。
 電話相談は9月中旬の自殺予防週間に合わせ、10~12日の3日間、全国13支部で実施。件数は1093件で、昨年(535件)の倍だった。
 相談項目で最も多かったのは、将来の悩みなど「生き方」に関するもの(107件)で、次いで「経済的な問題」103件、「うつ」97件。経済的問題は昨年の3.3倍、うつやメンタルヘルス関連は2.7倍に増加した。 

2009年9月10日
朝日新聞

中高年男性の自殺、飲酒も関係 衝動性高める危険指摘

中高年男性の自殺に飲酒が関係――。国立精神・神経センター自殺予防総合対策センター(東京)が遺族から聞き取り調査した結果、こんな傾向が浮かび上がってきた。自殺する1年以内に、アルコールで仕事に支障をきたすなどの問題を抱えていた事例が目立ったという。
主に06年以降の自殺者について、精神科医らが遺族から自殺に至った経緯などを聴き、自殺の背景を分析。結果がまとまった男女43事例をみると、中高年(30~64歳)の男性26人のうち、9人がアルコール問題を抱えていた。平均飲酒量は1日あたり日本酒換算で3.5合。大半は依存症にあたる状態で、うつ病にもかかっていた。
 同センターは、「アルコールが衝動性を高め、行動に移す危険を高めている。今まで焦点が当てられてこなかったアルコール問題への対策が必要だ」と指摘。職場の健康対策でも、うつ病だけでなくアルコール問題も含めたメンタルヘルス対策が必要だとしている。

2009年9月5日
毎日新聞

<勤務医>「うつ」12人に1人 休日「月4日以下」46%

 日本医師会は、勤務医1万人を対象にした健康に関するアンケートで、勤務医の12人に1人が精神面の支援を要する「うつ状態」にあるとの分析結果をまとめた。休日や睡眠時間の少なさに加え、患者からのクレームなどの矢面に立たされることへのストレスが大きいとして、医療機関に医療事故や患者とのトラブルでは組織的な対応を取るよう求めていく。過酷な勤務実態を受けて、医師の健康面に特化した大規模な調査は初めてという。
 今年2~3月、男性勤務医8000人、女性勤務医2000人に調査票を送り、3879人から回答を得た。
 最近1カ月の休日は46%が4日以下で、9%は「なし」。睡眠時間は6時間未満が41%を占め、20代では63%に上る。当直は45%が一度もなかった一方で、10%は1カ月で6回以上あった。患者対応では、46%が「半年以内に患者ら家族から不当なクレームを受けたことがある」と答えた。

2009年7月27日
毎日新聞

大阪市民、著しく高いうつ的傾向 不況の影響受けやすく? ――市調査で

 大阪市民がうつ症状の程度を示す「うつ的傾向」が全国平均と比べ、著しく高いことが市の調査で分かった。大阪市は市内在住者10万人当たりの自殺者数が統計を取り始めた97年以降、04年を除いて07年まで政令市でワースト1を記録。専門家は「大阪市は中小零細企業が多く、金融危機や不況の影響を顕著に受けているのではないか」と分析している。
 市は自殺の実態を把握しようと08年9月、委嘱する20歳以上の市政モニター600人に調査票を送付し、同月末までに558人(回答率93%)から回答を得た。調査では心身に関する11項目について点数を付けた。合計点が高いほどストレスが強い。その結果、大阪市の点数は、日本家族社会学会が全国約7000人を対象にした99年の全国調査の平均4.54を1.61ポイント上回る6.15だった。うつ的傾向が非常に高く、全11項目で全国平均値を上回った。男性より女性、高年齢層より低年齢層で高い傾向が出た。

2009年7月28日
読売新聞

自殺、768人増の1万7076人…上半期

 警察庁は27日、今年1~6月に全国で自殺した人は1万7076人(暫定値)に上り、昨年同期より768人増えたと発表した。今年に入って6か月連続で昨年同期を上回っており、年間の自殺者が過去最悪だった2003年(3万4427人)に迫るペースとなっている。景気の落ち込みが影響しているとみられ、対策が急務となっている。
 今年半年間の自殺者のうち、71%にあたる1万2222人が男性。月別では、1月が2660人(昨年比118人増)、2月2482人(74人増)、3月3084人(145人増)、4月3048人(194人増)、5月2980人(184人増)、6月2822人(53人増)。企業の決算期や派遣労働者の契約が切れる年度末に増加する傾向も見受けられる。
 都道府県別で多いのは、東京都1569人、大阪府1057人、埼玉県971人、神奈川県938人、愛知県844人など。29都府県で昨年同期を上回った。増加率が高いのは沖縄県の51・3%のほか、山口県30・2%、高知県21・6%、岡山県17・5%、埼玉県16・7%など。鳥取県は19・8%減で減少率が高かった。

2009年7月27日
読売新聞

学校の「いじめ隠し」防止へ文科省が指針

文部科学省は、児童・生徒の自殺に対し、学校が原因などを調べる背景調査の方法の「指針」を策定する方針を決めた。学校側が調査を十分に行わない事例や、いじめが原因であることを把握していたにもかかわらず「原因不明」と報告する「いじめ隠し」が発覚するなど、学校や教育委員会任せの調査には限界があると判断した。学校に詳細な原因調査を実施させることで再発防止につなげる狙いがある。
文科省は30日に精神科医、臨床心理士、大学教授、現役教員などをメンバーとする「児童生徒の自殺予防に向けた取組に関する検討会」(仮称)を同省内に設置。指針策定に向けた検討を開始し、来年度中に全国の小中高校に指針を示す予定だ。

2009年7月16日
毎日新聞

自殺者:昨年206人 40、50代増加 ――対策協議会、今年度初会合/福井

 県独自の自殺対策のあり方を議論する「自殺・ストレス防止対策協議会」(会長、松田尚武県医師会長)は15日、福井市内で今年度の初会合を開き、県の担当者が昨年1年間の県内自殺者数が前年より30人多い206人いたことを報告した。県健康福祉部の小竹正雄部長は「(働き盛りの)40、50代の自殺者が増加しており不況が影響していると推測される」と話し、企業が行うメンタルヘルスを支援する考えを示した。また、坂井市の東尋坊で自殺防止パトロールに取り組むNPO「心に響く文集・編集局」の茂幸雄理事長は「自殺志願者が坂井市に保護を求めても、JR福井駅までの電車賃を渡すだけなのが現状だ」と自治体の救済策の不備を指摘し、県に市の対応を改めさせるよう求めた。
 

2009年6月25日
産経新聞

自殺前兆サイン 7割が心当たり

 東京都福祉保健局が自殺者の遺族を対象にした初めての調査で、遺族の72%が「自殺者が自殺直前に何らかのサインを発していたと思われる」と回答していたことが24日、分かった。
 調査は平成20年8月~21年3月までの間、自殺者遺族を対象に実施。その結果、自殺者が生前に「死にたい」「消えたい」など自殺をほのめかす発言が「あった」と40%が回答、発言以外に自殺のサインを発していたと「思われる」が60%、両方の質問に「あった」「思う」と回答したのは72%に上った。 
 ただ、このうち61・1%が「当時は自殺のサインとは思わなかった」と自殺が予想外だったと回答したのに対し、当時自殺のサインだと「思った」はわずか22・2%だった。

2009年6月12日
毎日新聞

<うつ病生徒>「いる」公立中37% 首都圏163校で調査

首都圏の公立中学校を対象に東京学芸大(東京都小金井市)などが実施した調査で「うつ病の生徒がいる」と回答した学校の割合が37%に達した。精神疾患で医療機関を受診中の生徒がいる学校は84%だった。同大は「心の健康状態に問題を持つ生徒が増えている」としている。
東京都西部と埼玉県南部、神奈川県北部の47市町村の全507校を対象に08年11月から同大と民間製薬会社が共同で調査を実施し、163校から回答を得た。99%の学校が「心の健康状態に問題を持つ生徒がいる」と回答。回答を担当した養護教諭らの47%は生徒や保護者、教諭から「過去3年間に自殺の悩みを相談されたことがある」とした。
心の病気などを扱う授業について83%が「必要」と答えたが、実施している学校は30%にとどまった。

2009年6月8日
読売新聞

「心の病」で労災、昨年度は269人…20~40代が8割

職場でのストレスが原因でうつ病などの精神疾患になったとして、2008年度に労災認定を受けた人が269人に上ることが8日、厚生労働省のまとめで分かった。過去最多だった07年度よりも1人多く、最多を更新した。このうち、過労自殺(未遂も含む)は66人。07年度より15人減ったが、依然高い水準となっている。同省では、長時間労働や成果主義導入などに加え、不況で企業間競争が激化し、過度の緊張感を強いられて「心の病」を患う人が増えているとみている。
精神疾患で労災認定を受けた人の年代別で最も多いのは30歳代の74人。20歳代70人、40歳代69人と続き、20~40歳代で全体の約8割を占めた。職種別では、システムエンジニアや医師などの「専門的・技術的職業」が69人と最多で、工場で働く労働者など「生産工程・労務作業者」51人、「事務」45人などとなっている。

2009年6月1日
時事通信

メンタルヘルス不調者「増加」=産業カウンセラーの7割が指摘

企業で働くカウンセラーの約7割が、職場でメンタル面の不調を訴える人が増加したと考えていることが1日までに、日本産業カウンセラー協会のアンケート調査で分かった。景気悪化の影響で、非正規労働者の一方的な契約解除などが多く、女性が対象となっている事例が6割を占めた。調査は4月から5月にかけ緊急に実施。過去1年間に見聞きしたり、相談を受けたりした職場のトラブルについて産業カウンセラーに尋ね、136人が回答した。
雇用関連では「非正規労働者の一方的な契約解除」「退職勧告・ほのめかし」といった事例を約4割が経験。「自己都合退職の強要」も約28.7%に上った。福利厚生関連では「休暇が取れない」が55.1%。具体的には「次は自分が解雇されそうで休みを取りづらい」といった相談だった。こうした職場環境の悪化を受け、「メンタルヘルス不調者が増加した」と70.6%のカウンセラーが回答。「モチベーションの低下」は66.9%、職場の人間関係や雰囲気の悪化も約半数が指摘した。 

2009年5月14日
読売新聞

自殺、若年層で増加…「生活苦」「失業」「就職失敗」

警察庁は14日、昨年1年間に全国で自殺した3万2249人の年齢や動機などを公表した。20~30歳代を中心にした「若年層」の自殺者が増加したのが特徴で、特に30歳代は1978年に統計を取り始めてから最も多い4850人だった。
動機別では、「生活苦」「失業」「就職失敗」が前年より13~40%増え、秋以降の急激な景気後退を色濃く反映する結果となった。
今年も3月までの自殺者が8198人と昨年を309人上回っており、景気の落ち込みが長引けば、増加傾向に拍車がかかるおそれもある。

2009年4月6日
読売新聞

パワハラも労災に、認定基準10年ぶり見直し

厚生労働省は6日、うつ病などの精神疾患や自殺についての労災認定をする際に用いる判断基準を10年ぶりに見直すことを決め、各労働局に通達を出した。パワハラなどが認定できるよう12項目の判断基準が新設された。
精神疾患による労災認定は、ストレスの強い順に3、2、1の3段階で判断される。強度3で新設されたのは、「ひどい嫌がらせ、いじめ、または暴行を受けた」という項目。これまで明確な基準がなかったパワハラによる精神疾患については、この基準で判断できるようにした。強度2では、企業の人員削減や成果主義の導入が進んできたことから、「複数名で担当していた業務を1人で担当」「達成困難なノルマが課された」といった基準を新たに設けた。

2009年4月2日
朝日新聞

08年自殺3万2249人 11年連続で3万人超す

警察庁は2日、08年1年間に全国で自殺した人は3万2249人だったと発表した。過去2番目に自殺者が多かった07年(3万3093人)より844人減ったものの、11年連続で3万人を超えている。08年は、男性が2万2831人(07年比647人減)、女性が9418人(197人減)。都道府県別では、(1)東京2941人(2)大阪2128人(3)神奈川1818人(4)北海道1726人(5)埼玉1653人(6)愛知1555人(7)千葉1342人(8)福岡1311人(9)兵庫1298人の9都道府県で千人を上回った。警察庁は78年から自殺者数の統計をとっている。98年に初めて3万人を超え、03年にピークの3万4427人となった。今年に入ってからは2月末で5125人と昨年の同時期と比べ175人増えており、昨年秋以降の景気悪化の影響が出始めている可能性がある。

2009年3月18日
千葉日報

休職者5年で3倍 千葉市職員に広がる「心の病」
定例議会一般質問

定例市議会一般質問への答弁で、心の病で休職にいたった市職員の数は昨年度33人に上り、過去5年間で3倍に増えていることが明らかになった。市は17日の答弁で、休職者は2003度11人、04年度20人、05年度25人、06年度37人、07年度33人、職員の自殺については、03~05年度が各1人ずつ、06年度は3人、07年度は2人と報告。
市職員課は休職者の増加傾向について「一概に職場が原因とは言えない」とする一方で、「職員数は増えずに仕事は複雑化している」とし、関連も示唆した。このほか、昨年6月に導入した、通勤訓練や慣らし勤務を行うリワーク研修の実績について、11人が受け、4人が仕事に復帰していると報告した。

2009年3月13日
産経新聞

休職教職員の7割が精神系疾患

都教育委員会は12日、休職中の公立学校教職員のうち精神系疾患を抱えている人が約7割に上り年々増加しているとして、対策を講じるため、精神科医や臨床心理士らによる検討会を平成21年度に設置することを明らかにした。
都教委によると、19年度の教職員の休職者は602人で、精神系疾患を抱えている人は69%の416人。15年度は60%の259人で、人数も割合も増加していた。文部科学省の調査では19年度の全国平均は62%だった。

2009年2月22日
NHKニュース

自殺者 11年連続3万人超

去年1年間に自殺した人は3万2000人余りに上り、平成10年から11年連続で自殺者が3万人を超える深刻な状況にあることが、NHKの全国の警察に対する取材でわかった。警察による自殺の統計は、例年翌年の6月に公表されるが、NHKが全国47都道府県の警察に対して取材した結果、去年1年間に自殺した人は警察が把握しているだけで3万2194人に上る。
各地の警察では、今後死因が判明して自殺と断定されるケースもあるので、最終的な統計ではさらに増える可能性があるとしている。景気の悪化が深刻になるなか、内閣府や各地の自治体などでは危機感を強めている。

2009年2月15日
日本経済新聞

地方公務員、「心の病」で休職が10年で4倍 07年度調査

全国の地方公務員のうち、2007年度に「心の病」で長期間休んだ人は10年前の約4倍に増えていることが14日、総務省の外郭団体の調査で分かった。同省は「職員定数の削減で、1人当たりの負担が大きくなっているためではないか」としている。調査は都道府県、政令都市ほか計318自治体を対象に実施。警察官や教職員を除く一般職のうち「精神および行動の障害」で1ヵ月程度以上休んだ職員数などを聞いた。
人事院によると、心の病で1ヵ月以上休んだ国家公務員も、06年度で全体の1.28%と増加傾向。総務省は「国も地方も定数を増やすことはできない。研修会やセミナーなどメンタルヘルス対策を充実させるしかない」としている。

2008年8月4日
日本経済新聞

ストレス過労 深刻に 労災申請、身体要因上回る

精神面でのストレスを理由とする過労労災が認められるケースが相次いでいる。2007年度には、精神疾患での労災申請が脳や心臓などの身体的疾患での申請を初めて上回った。企業の経営効率化で職場の負荷が高まったことが背景とみられるが、専門家は「精神疾患を予防する体制が整っておらず、企業の対策は後手に回っている」と指摘している。

2008年7月28日
朝日新聞

心の相談「抵抗ない」54%

心の健康が損なわれた場合に、専門家や医療機関に相談することに「抵抗がない」と答えた人は54%に達し、「抵抗がある」の37%を大きく上回った。「心療内科」という診療科名も定着するなか、かつて偏見を込めて論じられがちだった「心の健康」への理解が広がっていることがうかがえる。

2008年6月19日
日本経済新聞

自殺、10年連続3万人超 昨年60歳以上1/3、過去最多

昨年1年間に全国で自殺したのは3万3093人で、10年連続で3万人を超えたことが19日、警察庁のまとめでわかった。前年よりも2.9%(938人)増加し、2003年の3万4427人に次いで過去2番目の高水準。年齢別では、60歳以上の高齢者が全体の3分の1を超える1万2107人と過去最高になった。

2008年5月24日
読売新聞

「心の病」労災 最多268人

職場でのストレスなどが原因で「心の病気」となったとして、2007年度に労災認定を受けた人は前年度比3割増の268人で、過去最多となったことが23日、厚生労働省の調べでわかった。このうち、未遂を含む自殺(過労自殺)も15人増の81人で最多となり、03年度の2倍超に急増している。長時間労働などで脳や心臓の病気になり、労災認定を受けた人も過去最多となり、労働環境の悪化で疲弊する人が増えている実態が浮き彫りになった。

2008年4月10日
日本経済新聞

長期病欠「心の病」63%

2006年度に病気やけがで1ヵ月以上休んだ国家公務員は6105人で、このうち63%はうつ病など「心の病」が原因だったことが9日、分かった。長期病欠の理由で心の病が占める割合は01年度の前回調査(34%)に比べて大幅増。

2008年4月2日
日本経済新聞

東芝社員自殺 妻の日記で労災認定

東芝の男性社員(当時37)が2001年12月に自殺したのは、仕事による過労でうつになったのが原因であるとして、熊谷労働基準監督署が労災認定したことが1日、分かった。遺族の代理人弁護士によると同労基署は男性の妻の日記を基に、恒常的に1ヵ月当たり100時間前後の時間外労働が続いていたことを認定した。労働時間は通常、社員側と会社双方の記録を基に認定するが、妻の日記のみで認定されるのは珍しい。東芝は、「タイムカードの保存期限が経過した」などとして労働時間の記録を労基署に提出しなかったが、妻は男性の出勤時間や帰宅時間などについて詳細に日記に記録していた。

2007年12月1日
日本経済新聞

トヨタ社員急死は労災 名古屋地裁 年金不支給取り消し

トヨタ自動車の堤工場(愛知県豊田市)で働いていた内野健一さん(当時30)が2002年に急死したのは、過重な労働が原因として、同県安城市の妻、博子さん(37)が豊田労働基準監督署長に遺族補償年金の不支給処分の取り消しを求めた訴訟の判決が30日、名古屋地裁であった。多見谷寿郎裁判長は急死と業務の因果関係を認め、不支給決定を取り消した。

2007年11月14日
朝日新聞

都市労働者の半数「ストレス増えた」

都市で働く労働者の2人に1人が「ストレスが1年前より増えた」と感じていることが、連合総合生活開発研究所の調査でわかった。物価上昇を感じる人の割合も急増しており、生活が厳しさを増しているようだ。
調査は10月に実施し、首都圏と関西の10都府県の20~50代の労働者776人から回答を得た。
1年前と比べて仕事や職場でのストレスが「かなり増えた」「やや増えた」と答えた人は合計48.3%。

2007年11月13日
日本経済新聞

「無能呼ばわりはストレスの要因」 自殺者に労災認定

うつ病を発症後、出張中に宿泊先のホテルから飛び降り自殺した会社員の男性(当時47)の労災認定の適否が争われた訴訟の判決で、大阪地裁(山田陽三裁判長)は12日、「無能呼ばわりする上司の発言もストレスの要因になった」として、労災を認めた。
判決によると、男性は2002年9月から組織改革に伴い2つの役職を兼務。「両方はこなせない」と上司に訴えたが取り合ってもらえず、うつ病を発症。出張中の同年11月に自殺した。

2007年10月16日
日本経済新聞

「パワハラ自殺」労災認定 上司の暴言でうつ病

男性営業マン(当時35)が「自殺したのは上司の暴言などパワーハラスメントによるうつ病が原因だとして、男性の妻が静岡労働基準監督署に労災認定するよう求めた訴訟の判決で、東京地裁の渡辺弘裁判長は15日、暴言と男性のうつ病発症や自殺との因果関係を認め、労災の不支給処分を取り消した。パワハラによる自殺に労災を認めた判決は初めてという。

2007年7月19日
朝日新聞

韓国 止まらぬ自殺  10年で2.5倍  ネット・家族崩壊 背景に 

韓国で自殺が増えている。97年末の通貨危機や格差の拡大が終身雇用や家族といった支えの崩壊を促したことが背景にある。インターネットで容易に自殺方法の情報を手に入れたり、道連れを募ったりできることも、自ら命を絶とうとする人たちの背中を押している。政府や市民団体が対策に乗り出しているが態勢は十分といえず、関係者らの焦りは深い。

2007年6月8日
日本経済新聞

自殺 2割以上減めざす  2016年メド 政府が総合対策大綱

政府は8日の閣議で、2016年までに「自殺率」(人口10万人あたりの自殺者数)を05年比で2割以上減らすことを柱とする自殺総合対策大綱を決定した。警察庁によると、日本は9年連続で年間の自殺者数が3万人を超え、自殺率も欧米諸国に比べて突出して高い。相談体制の充実や職場環境の整備を進め、自殺防止に総合的に取り組む。

2007年6月7日
朝日新聞

学生・生徒の自殺 最悪  昨年886人、中学生急増

昨年1年間に全国で自殺した人のうち、「学生・生徒」が886人(前年比25人増)と、統計を取り始めた78年以降、最多を記録したことが7日、警察庁のまとめでわかった。遺書が残っていた人の原因・動機別でも、「学校問題」が91人と前年から20人増えるなど、学校現場をめぐる問題の深刻化をうかがわせる結果になった。自殺者の総数は3万2155人(同397人減)で、9年連続で3万人を超えた。

2007年5月18日
日本経済新聞

セクハラを労災認定

ファミリーレストラン「デニーズ」の元アルバイト店員で神奈川県小田原市の女性(34)
が職場でのセクハラ(性的嫌がらせ)やいじめが原因でうつ病になったとして出した労災申請について、小田原労働基準監督署(神奈川県小田原市)が労災認定していたことが十七日、分かった。女性の代理人弁護士などによると、うつ病の労災認定は長時間労働など過労を原因としたものが多く、セクハラに起因するとした認定は全国的にも珍しいという。

2007年5月17日
読売新聞

『心の病』で労災61%増 -うち自殺66人、過去最悪-

仕事上のストレスからうつ病などの「心の病気」を抱えて2006年度に労災認定された人は前年度比61%増の205人に上り、過去最多となったことが16日、厚生労働省のまとめで分かった。このうち自殺者は同57%増の66人(1人は未遂)と、やはり過去最多。長時間労働による脳や心臓の病気で労災認定された人も最多で、働く人たちが心身共に疲弊している実態が浮かび上がった。

2007年5月17日
朝日新聞

編集アルバイト昼夜かけ持ち 女性自殺 労災と認定

別々の出版社で編集アルバイトをかけ持ちしていた東京都杉並区の女性(当時26)が自殺したのは過重な労働が原因だったとして、遺族が出した労災請求について、東京労働者災害補償保険審査官は15日付で、女性の死を「過労自殺」と認めた。

2006年10月31日
読売新聞

うつ病自殺 賠償5,867万

自動車メーカーの男性(当時41)が自殺したのは会社が安全配慮義務を怠ったためとして男性の両親が同社に約9000万円の損害賠償を求めた。判決では「業務が原因でうつ病を発症した。会社には安全配慮義務があった」として同社に5,867万円を支払うよう命じた。自殺前の3ヶ月間に月平均約104時間の時間外労働をしたことによる過労に加え、異動などの心理的負担がうつ病発症の原因になったと認定。

2006年10月20日
日本経済新聞

退職1ヶ月後、元保育士自殺 労災認定が決定

過労のため保育所を退職して1ヶ月後に自殺した元保育士(当時21)の両親が労災認定を求めた行政訴訟で、国側は19日「自殺は過酷な労働が原因」と認めた東京地裁判決に対し、控訴しないことを決めた。退職後の自殺について兵庫・加古川労働基準監督署は近く労災認定する。退職後1ヶ月過ぎて自殺したケースでは初めて。

2006年10月19日
朝日新聞

『いじめ』自殺統計に ~警察庁が新集計~

警察庁は78年からまとめてきた自殺統計の原因・動機の分類に新たに「いじめ」
や「自殺による保険支給」の項目を加えるなど深刻な自殺の実態を反映させる集計方法
へ改めることを決めた。また、自殺原因・動機は1つに限定せず、複合的な背景を浮かび上がらせるよう変更。遺族からの聞き取りだけでなく故人のメモ、裏づけのある生前の言動を根拠とする。

2006年9月5日
朝日新聞

男性社員の不安 格差拡大

現状に強く不安を感じているサラリーマンとあまり感じていない人が98年度から二極化していることが、財団法人「社会経済生産性本部」の調査でわかった。格差が拡大している格好で、不安の強さを示す「不安度」の平均も、高まっている。98年は自殺者が2万人台から3万人台に増えた時期で、同本部は「金融ビッグバンや成果主義の導入など大きな社会制度の変化が背景にある」と指摘している。
同本部メンタルヘルス研究所が、91年度から05年度にかけて、毎年度大手企業の男性社員約10万人を対象に、計約140万人に調査した。

2006年8月31日
日本経済新聞

左遷でうつ病、労災認定

化粧品製造会社の元社員の男性(38)が左遷人事をきっかけにうつ病になり、
労働基準監督署から労災認定を受けた。精神疾患の労災認定は通常、過労を
原因にしたものがほとんどであるが、職場の処遇による例は極めて珍しい。

2006年8月21日
朝日新聞

心の病 30代社員急増  企業6割で「最多層」

30代の会社員にうつ病や神経症など「心の病」が急増していることが、社会経済生産性本部メンタル・ヘルス研究所の実施したアンケートでわかった。30代に最も多いとした企業は、04年でほぼ半数だったのが、今年には61.0%に増えた。また、6割以上の上場企業が、「心の病」を抱える社員が増えたと回答した。専門家は「急速に進む成果主義や管理職の低年齢化が一因ではないか」と分析している。
同研究所は、2006年4月、全国の上場企業に「メンタルヘルス(心の健康)の取り組み」に関するアンケートを郵送。218社から回答を得た。アンケートは2年に1度実施している。
「心の病はどの年齢層で最も多いか」…
 ・「30代」と答えた企業が最も多く、全体の61.0%
 ・「40代」と答えた企業 19.3%
 ・「50代以上」と答えた企業 1.8%