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■  ウェルリンク株式会社 お客様に聞く - 株式会社エムティーアイ(携帯電話向けコンテンツ)

モバイルコンテンツ企業の最大手 エムティーアイでは、メンタルチェックと研修とを「自社で働く人すべて」を対象に実施している。人事部長 藤井久仁子氏にその理由と詳細とについて詳しく聞いた。

もくじ 
  1. エムティーアイについて ~ 四期連続で最高益更新のモバイルコンテンツ企業大手
  2. 「自社で働く人すべて」を対象にメンタルチェックと研修を毎年実施
  3. ひとりひとりの気づきを深めるための、研修運営の工夫
  4. 非管理職向け、管理職向け、役員向けとで研修内容をカスタマイズ
  5. なぜ毎年実施しているのか? なぜ「すべての人」を対象にするのか?
  6. 社員に活き活きと働いてもらうための、さまざまな施策
  7. エムティーアイにとってのメンタルヘルス施策の意義
  8. メンタルヘルス研修の会社をどのような基準で選んだのか?
  9. ウェルリンクへの評価
  10. メンタルチェックの結果を基に、空調や照明、レイアウトなども改善していく
  11. 今後の期待


■ エムティーアイについて ~ 四期連続で最高益更新のモバイルコンテンツ企業大手

― エムティーアイについて教えてください。

エムティーアイは、携帯サイトを通じて、様々なサービスを提供する会社です。 「music.jp」などの有料サイトを運営するコンテンツ配信事業では会員862万人を、「デコとも」などで の無料サイトを運営する自社メディア型広告事業では会員432万人を有しています。年商は257億円、四期連続で最高益を更新しています。設立は1996年、社員数は489名、社員の平均年齢は33.1才です(※1)。

※1:2009年9月期のデータ




■ 「自社で働く人すべて」を対象にメンタルチェックと研修を毎年実施

 エムティーアイではウェルリンクのサービスをどのように活用していますか。

エムティーアイでは、正社員、契約社員、嘱託社員、アルバイト、役員(社長含む)、派遣社員、常駐している業務委託者など、「エムティーアイで働くひと」のすべてを対象に、メンタルチェックおよび研修を、2007年以来、毎年、定期的に実施しています。詳細は次のとおりです。

項目 内容 備考
実施内容 - Self ライトによるメンタル自己チェック
- メンタルヘルス全体研修
研修内容は、「非管理職向け」、「管理職向け」、「役員向け」とで異なる。
実施目的 -ストレスコーピング能力の育成
- ストレス耐性の強化
- 他者理解
- メンタル不全早期改善
- 組織分析による職場環境の改善
-
実施時期 - 2007年
- 2008年
- 2009年
- 2010年以降も毎年実施の予定
- 毎年実施することで会社のメンタルヘルス状況を「定点観測」する
研修対象 エムティーアイで働く人すべて(約600人)
※ 含むアルバイト、派遣社員、常駐している業務委託の方(希望者のみ)
※ 役員(社長含む)、人事部も受講
内訳(2009年)
- 正社員・契約社員・嘱託社員 :約450人

- アルバイト・派遣社員・
常駐している業務委託の方

:約150人

ひとりひとりに深い気づきが与えられるよう、全体研修とメンタルチェックとを有機的に組み合わせて実施しました。

■ ひとりひとりの気づきを深めるための、研修運営の工夫

― 「全体研修とメンタルチェックとを有機的に組み合わせて実施した」とは具体的には?

Self ライトによる自己チェックを行った上で、研修を実施しました。自己チェックの結果シートは、研修会場の受付で手渡すようにしました()。この事により、次の効果を期待しました。


  1. 自己チェックは研修前に行うことで → チェックの際に作為が混じりにくくなる。

      セルフチェックは、研修で知識を得る前に行う方が、回答に作為が混じりにくくなります。

  2. チェック結果を研修会場の受付で渡すことで → 研修の受講率が上がる。

      研修は、日々の忙しい業務の中で参加するものなので、どうしても業務を優先しがちになります。また、研修当日に担当者に緊急業務が舞い込むと、参加を強く促しにくくなります。しかし、自分のチェック結果が研修のその場でもらえるとわかれば、早く自分の結果を把握したくなり、研修スケジュールに併せて業務スケジュールを考慮していただけるので、意識の面から参加を促すことができます。こうした工夫のせいか、研修第一回目の参加率は96%でした。会社全体が多忙な時期でしたが、非常に良い出席率でした。
  3. チェック結果を見ながら研修を受けることで → 気づきや理解が深まる

      メンタルチェックの結果を知ることは、鏡に映した自分の心の姿を知ることです。それを知れば新鮮な驚きがあります。その驚きを持ったまま研修を受ければ、話を「自分につながりのあること」として聞くことができ、より深い気づきが得られます。


■ 非管理者向け、管理職向け、役員向けとで研修内容をカスタマイズ

― 研修内容は「非管理職向け」、「管理職向け」、「役員向け」とで変えているとのことですが、具体的には?

非管理職、管理職、役員とでは、学ぶべき内容、知るべき範囲が違います。次のとおり、研修内容を変えています。
項目 キーワード 研修の目的
非管理職向け

「自分と他人の理解」
「正しいメンタルヘルスの知識の習得」

自己のメンタル状況を理解する。
メンタルに悩む同僚に対しても理解と思いやりを持つ
メンタルヘルスに対して正しい知識の習得を行う

管理職向け 「ラインケア」
管理職としての役割の認識
自分の担当部署のメンタル状況を認識する
担当部署の現状から課題を分析して対策を立て実行する
役員向け 「会社全体として」
会社全体のメンタル状況を知る
会社全体の現状から課題を分析して改善に繋げる
 


■ なぜ毎年実施しているのか? なぜ「すべての人」を対象にするのか?

― メンタルチェックと研修を毎年実施している理由は?

会社の職場環境を改善するには、メンタル状況を「定点観測」することと、観測結果に基づいて仮説を立て、改善の施策
を実行するという「PDCAサイクルの回転」が必要です。よりよい職場環境の形成のためには、毎年行うことによって効果が高まります。

― メンタルチェックと研修の対象に、一般社員だけでなく、社長や役員、さらにアルバイト、派遣社員、常駐している業務委託の方も含めているのはなぜですか。

エムティーアイでは、「ここで働く人すべて」に活き活きと仕事をしてほしいと考えています。その考えに立つ時、「エムティーアイで働く人すべて」をメンタル施策の対象にするのは当然のことです。

■ 社員に活き活きと働いてもらうための、さまざまな施策

― 社員に活き活きと働いてもらうための施策として、エムティーアイではメンタルヘルス対策の他に何を行っていますか。

働きやすい職場環境を作るには、従業員同士のコミュニケーションを活性化することが重要だと考えています。
まず52階には、従業員専用のラウンジ(休憩スペース)を設けています。窓から遙か彼方の風景が臨める開放的な場所で、従業員同士、従業員と役員など雇用形態の垣根を越え、リラックスしてのコミュニケーションを自然に取ることができます。


フットサル、バスケなど体育系、音楽倶楽部などの文化系のクラブ活動も盛んです。「クラブの代表は執行役員以上でなければならない」という内規があります。フットサル部の代表は社長の前多です。

夏には18階のフロアを借り切って「夏祭り」を行います。従業員バンドによるライブイベント、ヨーヨー釣り、射的も出てくる本格派です。従業員だけでなく、お取引先様や家族もご招待しており、よりよいコミュニケーションの活性化に取り組んでいます。


こうした楽しむことを通じた施策の他、社員の気持ちを真剣に知るための取り組みとして、人事部では、社員・契約社員を対象として、ひとりひとりと年一回を目安に、直接面談をしています。従業員からの直接の声を聴くには、やはりマンツーマンで話すのがいちばんです。そこでいただいた意見を参考に、職場環境の改善へと繋げています。


そして、もう一つの重要な施策が、ここまでお話ししてきた「メンタルヘルスに関する研修と自己チェック」です。

 

 

 ■ エムティーアイにとってのメンタルヘルス施策の意義


― エムティーアイでは、なぜ自社に「メンタル自己チェックと研修」が必要だと考えたのですか。

エムティーアイにとってのメンタルヘルス施策の意義は、「社員ひとりひとりのストレス耐性を高める」、「メンタル問題に悩む他者への思いやりを持つ」、「会社としての過渡期を乗り切る」という三つのキーワードから説明ができます。

キーワード1.「社員ひとりひとりのストレス耐性を高める」
モバイルコンテンツに関する仕事は、スピードが早く、精神的に疲れやすくなります。しかし、社員ひとりひとりが、ストレスとの正しい付き合い方を早めに知っていれば、疲れを最小限にすることができると考えています。


キーワード2.「メンタル問題に悩む他者への思いやりを持つ」
人間、精神的に滅入るときは、どうしてもあります。同僚が、そんな精神状態に入ったときでも、研修で正しい知識を得ておけば、「誰にでも起こりうること」、「自分にも起こりうること」と解釈できます。正しい知識を通じて、同僚への思いやりの心を持ってほしいと考えました。


キーワード3.「会社としての過渡期を乗り切る」
ベンチャー企業のイメージが強いエムティーアイですが、実は今年で創立15年目です。今は「スピード第一の個人技的な組織運営」から「組織力による効果的な事業運営」へ変化しつつある時期、組織の変革が迫られている「過渡期」といえます。そして組織における「過渡期」とは、やはり従業員のメンタルが不安定になりやすい時期なのです。その不安定さを最小限にするためにもメンタルヘルスの施策が必要だと考えました。


以上の意義、目的を実現するために、メンタルヘルス研修を導入することを決めました。2006年夏頃のことです(※)。

その後、メンタルヘルス研修を依頼する候補会社を選び出しました。
候補となったのはウェルリンクを含む
5社~6社です。

※ この頃は「研修」を行うことのみ決めており、メンタルチェックの導入はまだ考えていませんでした。
■ メンタルヘルス研修の会社をどんな基準で選んだのか?

― それら候補会社を、どのような基準で比較検討しましたか。

比較基準は「研修の品質」を重視しました。当時は多忙な時期ということもあり、各社の営業さんと直接顔を合わせて商品のご紹介をしていただくことがなかなかできず、ご送付いただいた資料などを拝見して比較しました。
具体的には「研修プログラムのわかりやすさ」、「研修全体の品質」、「総合支援力」、「費用対効果」を比較基準としました。


比較基準1.「研修プログラムのわかりやすさ」
エムティーアイは平均年齢33.1才の若い会社です。むやみに難しい学術的な内容では、従業員に受け入れられません。身近で、具体的で、わかりやすい内容の研修を求めました。


比較基準2.「研修全体の品質」
私自身、以前より研修プログラムの策定に携わってきました。()。そうした経験からも、研修の品質水準は、資料にあるプログラムの立て方とその内容で、ある程度良質か判断できます。その上で、実際にご担当いただく講師の方とはじっくりとお話した上で、お任せしたいと確信が持てる方を探していました。
エムティーアイの前は、USJ(ユニバーサル・スタジオ・ジャパン)に勤めていました。USJの立ち上げの際に『6000人の実質未経験者を短い期間の研修で、お客様が満足できるサービスを提供することのできるスタッフにする』という課題がありました。それらを解決するための研修プログラム構築と運営にも参画していました。」

比較基準3.「総合支援力」

研修のほかにも、様々な施策や支援を柔軟に提供してくれる会社が望ましいと考えました。

比較基準4.「費用対効果」
以上の3条件を満たした上で、かつ研修の価格が研修内容を考慮して適正であることを望みました。

これら4つの基準に照らして各社を比較したところ、ウェルリンクが相対的に最も優れてると考えたため、研修を依頼することを決めました。
ウェルリンクは特に基準3「総合支援力」の点で優れていました。

■ ウェルリンクへの評価

― その後、「3年間サービス提供を受けてみて分かったウェルリンクへの評価」についてお聞かせください。

ウェルリンクのサービスは「アウトプットのわかりやすさ」、「研修内容の柔軟なカスタマイズ」、「総合支援力」、「メンタルチェックを通じての組織分析」などが高く評価できます。

良い点1.「アウトプットのわかりやすさ」
Self ライトの調査結果シートでは、健康度が低い場合は「赤く」表示されます。パッと見た瞬間に、部署毎の健康度分布などがすぐに分かります。直感的に伝わってくるため、非常に理解がしやすくなっています。

良い点2.「研修レベルの柔軟なカスタマイズ」
ウェルリンクは、受講する従業員のレベルに合わせて、研修内容をカスタマイズしてくれます。非管理職には非管理職向けの、管理職には管理職向けの話をしてくれます。毎年、その時の状況に応じた研修内容に変更をすることで、よりニーズと合致した研修を受講することができます。

良い点3.「総合支援力」
ウェルリンクは、単なる研修だけでなく、Self ライトのような自己チェックなど、会社のメンタルヘルスを改善するための手だてを多く持っています。いろいろと施策を組み合わせることでより効果的に実施できると考えておりますので、多くの施策を持っていることは、非常にありがたいことだと考えています。

良い点4.「メンタルチェックを通じての組織分析」
Self ライトのメンタルチェック結果からは、「人間関係の相関状況」、「仕事負担の分布、重圧度の分布」などが分析できます。この分析結果に基づいて、組織の問題点を発見することができ、それに対しての対策を打ち出すきっかけとなります。組織の課題はとても複雑なので、メンタル調査を通じた部分での組織分析は非常に参考になります。

■ メンタルチェックの結果を基に、空調や照明、レイアウトなども改善していく

― メンタルヘルス状況の定点観測を通じたPDCA施策の実行例などあれば教えてください。

PDCAサイクルを実行している例としては、たとえば次のような例があります。

Self ライトでメンタルチェックを行うと、いくつかの部門が、メンタルが不安定な部門として「赤く」浮かび上がります。時には、雰囲気は一見おだやかな部署なのに、なぜここまでというぐらい「真っ赤」になっている部門もあります。

この場合は、多くの側面から原因を追求することが必要になります。組織体制、業務の役割分担、部内の人間関係、職場環境などが上げられます。そういったいろいろな観点から検討を行った結果、空調や照明、レイアウトの圧迫感などが原因ではないかと考え、空調、照明、レイアウト等を見直した例もあります。

そうした見直しが上手く行ったかどうかは、翌年のSelf ライトによるメンタルチェックを通じて確認できます。
そのため、定点観測していくことが非常に重要になってきます。


■ 今後の期待

― ウェルリンクへの今後の期待をお聞かせください。

エムティーアイでは、これからも「従業員ひとりひとりが成長し続けられる職場」、「活き活きと働き続けられる職場」を目指して、職場環境の整備を継続的に行っていく所存です。ウェルリンクには今の高品質の研修やメンタルチェックサービスを継続提供していただき、エムティーアイのメンタルヘルス向上の取り組みを支援していただけるよう希望いたします。今後ともよろしくお願いいたします。

エムティーアイ様、本日はお忙しい中、
貴重なお話をありがとうございました。

※ 株式会社エムティーアイのWebサイト
※ 取材日時 2009年11月
※ 取材制作:カスタマワイズ